OutSystemsは、最新ソリューション「AI Agent Builder」を発表した。
同製品を使用することで、ITリーダーは生成AIを活用したアプリケーションを組織のDX戦略に取り入れ、AIの利用状況を管理しやすくなるため、標準化とセキュリティの確保につながるとしている。
現在、OutSystemsは、
- 生成AIの活用による反復的なアプリケーション開発の加速
- 開発ライフサイクル全体への生成AIの適用によるセキュリティ、パフォーマンス、俊敏性の向上
- 生成AIを活用したアプリケーションの構築による変革の加速
という3つの柱からなるAI戦略を推進しており、AI Agent Builderはこの戦略を担う最新ソリューションとなる。コーディングやAIの専門知識がなくても、生成AIエージェントを構築し、新規または既存のアプリケーションに組み込むために必要な機能をITチームに提供し、数週間分の開発工数を短縮するとともに、AI人材の不足にも対応すると述べている。
OutSystemsのCEOであるPaulo Rosado氏は、次のように述べている。
「AIは企業の技術戦略の策定や実施におけるパラダイムシフトを促すものですが、デジタルトランスフォーメーションのリーダーは、どこから手を付けるべきか悩んでいるのが実情です。実際、OutSystemsのお客様の75%は今もなお生成AIの導入の初期段階にあり、当社はこうしたお客様の後押しをしたいと考えています」
AI戦略を導入する企業は、顧客の期待の高まりや人材・スキル不足などといった課題に直面しているという。特に、AIが無秩序に広がっているケースや、プライバシーやコンプライアンス、セキュリティといった領域とAIが関わる部分の管理が課題になっているという。
AI Agent Builderは、人間のようなデジタルインタラクションを可能にし、人間の介入を最小限に抑えながら、コンテキストを認識した迅速な応答とアクションを提供することで、こうした課題を解決。ユーザーは、Azure OpenAIかAWS Bedrockのいずれかの基盤モデルを選択し、独自の知識ソースと統合できるほか、アプリケーション内で使用するための自然言語命令(「あなたはフレンドリーなカスタマーサポートエージェントです」など)を入力できるという。また、AI Agent Builderによって開発プロセスが簡素化されるため、高度な生成AIソリューションを迅速にカスタマイズして展開し、イノベーションを加速させるとともに、業務効率を高めることができるとしている。
主な機能は以下のとおり。
- カスタムAIエージェントの開発:ポイント&クリック型の直感的なインターフェースにより、ユーザーはコーディングを行うことなく、特定のビジネス要件に合わせてカスタマイズされた生成AIエージェントをシームレスに設計、構成、展開することが可能
- すぐに利用できる生成AIアプリのライブラリ:顧客向けユーザーインターフェースで、顧客からの質問に対する正確な回答を生成してサービスデスクの負荷を軽減するアプリケーションや、問い合わせ内容を要約するアプリケーションなどが用意されている
- 検索拡張生成(RAG)ベースのAIエージェント:アプリケーションユーザーに対して、各ユーザーのデータを基にカスタマイズされた出力を可能にする
- 組み込みガードレール:アクセス制御とパフォーマンス監視により、得られる結果の精度と信頼性を向上させる
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