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防衛省が本格的にクラウドツールを利活用へ──日本マイクロソフトが行政機関向けの取り組みを発表

 日本マイクロソフトは5月30日、行政機関等向けの取り組みに関して記者説明会を開催した。

 説明会に登壇した同社 執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長の佐藤亮太氏は、同事業本部のミッションを「誰一人取り残されない日本のデジタル社会の実現を通じ、より豊かな未来につながる『かけはし』となる」と紹介。佐藤氏は「既存の資産や制約が多くある中で、今という現実から、正しい未来にどう向かっていけばいいのかという橋渡しをしていく部分が一番難しいと言える。その『かけはし』になりたい」と話した。

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日本マイクロソフト 執行役員 常務 パブリックセクター事業本部長 佐藤亮太氏

 同事業本部では、かけはしになり得る存在として、次の3つの価値を提供できるという。

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 同社は2024年4月に、今後2年間で日本に対して約4400億円の投資を行うことを発表している。佐藤氏はこの話題に触れて「政府の取り組みと密接に連動しながら、日本のデジタル化および社会課題の解決にしっかりと向き合う」と強調した。パブリックセクター事業本部では、AIやローコードの活用に向けたスキリングを3年で40万人に提供する計画としている。

 次に、行政機関に向けた取り組みを紹介した。先述の3つの価値から派生した、より行政機関に向けた取り組みとして「モダナイズ化と内製化の支援」「DXの基盤となる組織風土とトランスフォーメーション」「AIトランスフォーメーション(AX)の加速」を掲げる。

モダナイズ化と内製化の支援

 「Microsoft Azure」がガバメントクラウドに採択されたこともあり、クラウド基盤の構築支援やローコード活用支援を行ってきたという。その結果、2022年から2024年の2年間でAzureの利用は3倍になり、ローコードツール利用は2倍になったとした。

 事例として、大阪市のクラウド共通基盤の構築を紹介。50以上の既存システムがクラウド基盤で稼働していく予定だという。また山梨県では、ローコードツールを活用した職員による内製開発に取り組んでおり、既に多くのツールが稼働しているとした。これらの取り組みを支えるには、パートナー企業との連携も欠かせない。2023年にNTT西日本との協業を開始し、同社のAzure資格保有者数は約1,600名に上るという。

DXの基盤となる組織風土とトランスフォーメーション

 日本マイクロソフトでは20年にわたって働き方改革に取り組んできた実績をもとに、それらのノウハウを顧客に提供している。場所にとらわれない働き方が進展し、2022年から2024年の2年間でTeamsの利用は2倍になった。

 東京都とは2023年2月に連携協定を締結し、都庁職員を日本マイクロソフト社内に受け入れて人材育成の支援を実施。また、防衛省がクラウド版モダンワークサービスの導入を決定したことも明らかにした。佐藤氏は「防衛省では多くの機微情報を扱っているため、クラウド利用には慎重なスタンスだったが、我々のセキュリティ面などを評価いただいて採用につながった。今後は、生成AIの活用も検討している」と話す。

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 ここでゲストとして、人事院 事務総局 サイバーセキュリティ・情報化審議官 事務総局公文書監理官(併)の長谷川一也氏が登壇し、「人事院における働き方改革」を紹介した。人事院は2025年に庁舎移転を控えており、それに向けてDX推進計画が進行中だという。数ある取り組みの一つとして、トップダウンとボトムアップを組み合わせた新システムの浸透を目的に設けられた「DXアンバサダー」がある。DXアンバサダーは公募で、2023年度は55人が活動。Excelマクロを使って超過勤務処理を自動化するなどの成果が出ているとした。

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人事院 事務総局 サイバーセキュリティ・情報化審議官 事務総局公文書監理官(併) 長谷川一也氏

AIトランスフォーメーション(AX)の加速

 日本マイクロソフトでは「AIを使う」と「AIを創る」に分けて考えており、用途に応じてAIを使い分けることが重要であるという。行政機関がAIツールを活用するには、ISMAPの取得が前提となることが多い。「Azure OpenAI Service」は2024年2月にISMAP取得済みで、「Copilot for Microsoft 365」は申請に向けた監査を終えており、6月に申請予定とした。

 5月20日には官公庁や独立行政法人向けに生成AIイベントを開催。デジタル庁や経済産業省におけるAI活用の取り組みを発表し、135名の職員が参加したという。このほか、自治体向けにはハッカソンやアイディアソンを実施している。既に100以上の行政機関がAI活用や検証中とのことだ。

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 今後さらに「AIを使う」を加速するために、Copilot for Microsoft 365の検証環境を6月から提供開始することを発表した。佐藤氏は「お客様のOfficeアプリケーションやメールのデータには接続しない状態で、機密性の低い文章だけで評価・検証できるよう、個別の環境を提供する」と話す。まずは3つの中央省庁に先行提供し、その後パブリックセクター事業本部の顧客にも拡大していく計画だ。

 最後に、自治体の具体的な取り組みとして、中野区長の酒井直人氏が登壇。同区では5月7日の新庁舎への移転に合わせて、インフラ整備とワークスタイル変革の絶好の機会ととらえて、ペーパーレスやテレワークシステムを導入したという。新庁舎移転後は、Microsoft 365を本格導入し、「Teams電話」を活用しBYODを実施している。日本マイクロソフトとは2022年7月から協定を締結。DX人材育成のワークショップや生成AIアイディアソンなどを実施した。

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中野区長 酒井直人氏

 さらに生成AI関連では、ガイドラインを策定し、全職員がブラウザベースでCopilotを利用できる環境を構築している。現在は、DX推進室内にてCopilot for Microsoft 365を試行利用中だという。酒井氏は「私も既に使っており、自分の出た会議や出られなかった会議の要約が見れたり、Copilotに質問したり、効率的になっていることを実感している」と話した。

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 今後の生成AI活用に向けて酒井氏は「自治体こそ生成AIを活用して効率化できる部分がたくさんある。(生成AIを活用することで)職員が本来やるべき、地域の未来のために政策を考えたり、住民と協働したりといったことに時間に振り分けていきたい」と意気込んだ。将来的には、議会答弁や窓口サービスへのAI活用を考えているという。

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この記事の著者

小山 奨太(編集部)(コヤマ ショウタ)

EnterpriseZine編集部所属。製造小売業の情報システム部門で運用保守、DX推進などを経験。

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