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オデッセイ、人的資本経営に向けた新ソリューション発表 ISO30414活用したPDCAサイクル実現へ

 2024年10月11日、オデッセイは報道機関向け発表会を実施。同社 代表取締役社長 秋葉尊氏と同社 コンサルティング事業部 営業部 マネージャー 佐々木卓也氏が登壇し、人的資本経営実現に向けたソリューションを発表した。

(左から)秋葉尊氏、佐々木卓也氏

 同社では、「人的資本情報の可視化・開示の取り組み状況に関する調査」を2024年4月に実施。国内の従業員1,000名以上もしくは年商500億円以上の企業の人事、または経営企画関係者500名にWebアンケート形式で調査を行った。秋葉氏は、この調査により以下のようなことがわかったと述べる。

  • 企業の人的資本情報開示率:全体で58%が情報を開示しており、上場企業に限定すると78%が情報を開示している。特に、上場企業は52%が有価証券報告書への記載義務項目以外のものも含め積極的に外部に情報を公開している
  • 人的資本情報を管理する上での課題:上場企業295社中90社が「自社としてどの人的資本を管理・開示すべきか決められていない」という課題を抱えている。次いで、74社が「情報システムなどの情報を収集・加工する仕組みがない、もしくは不十分」という課題を挙げた
  • 参考指標:ISO30414を参考にしている上場企業は全体の43%、「参考にしたいと思っているがまだできていない」と回答した上場企業は28%だった
  • 人的資本情報の活用による経営効果:情報を開示している上場企業の43%が財務情報を使い情報を確認しており、40%が同情報での確認をしたいと思っているがまだできていない

 このような調査結果を踏まえ、同社では「人的資本情報を活用したPDCAサイクル基盤の整備」「管理すべき人的資本情報の特定が困難」「有価証券報告書への記載義務化項目の可視化に手間がかかる」「人的資本情報の活用における経営効果の定量的な把握」という4つの課題が見えてきたという。人的資本経営実現に向け、ITを活用できる方法として「人材情報の一元管理、適宜モニタリングする仕組みの整備が必要」と秋葉氏。

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 この2つの方法に対応するソリューションとして秋葉氏は、「Ulysses 人的資本ダッシュボード」の新機能と、生成AI化したチャットボット「MetisAI」を紹介した。

Ulysses 人的資本ダッシュボードの新機能

 Ulysses 人的資本ダッシュボードは、人的資本経営の実現に向けた基本的な指標を「SAP SuccessFactors」上で可視化し、リアルタイムで分析できるソリューション。2024年9月に、人的資本情報を開示/活用した経営効果を指標化し、モニタリングする機能を追加したという。具体的には、財務指標5項目、非財務指標8項目の計13項目を指標化。効果的な人的資本PDCAサイクルを実現するとともに、ISO30414の項目を活用し管理すべき情報に悩む必要なくスタートできるとしている。また、情報の集計作業がほぼ自動化され開示プロセスを効率化できるとのことだ。

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MetisAIの生成AI化

 MetisAIは、SAP SuccessFactors用に開発されたAIチャットボット。2024年9月18日に、ChatGPT-4oに対応し生成AI化したものが発表された。24時間365日対応可能なため、保守・運用時の課題の早期解決やサポートコストの削減に貢献するという。導入テンプレート「Ulysses」に基づき、SAP SuccessFactorsの各種設定・操作マニュアルや、顧客からの問い合わせ実績・回答を一般化して学習させており、同社独自の知見を利用できるとしている。

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奥谷 笑子(編集部)(オクヤ エコ)

株式会社翔泳社 EnterpriseZine編集部

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