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ソフトバンクと富士通、AIとRANを統合した「AI-RAN」実用化に向け協業 テキサス州にラボ設立へ

 ソフトバンクと富士通は、AIとRANを統合する新しいアーキテクチャであるAI-RANの、2026年以降の実用化に向けたパートナーシップの強化について、10月25日に覚書を締結した。

 両社は、10月からソフトバンクが実施しているAI-RANの屋外実証実験において協力をしている。富士通は、「NVIDIA GH200 Grace Hopper Superchip」上で動作する、「NVIDIA AI Aerialプラットフォーム」をベースに開発されたL1ソフトウェアに対応したvRAN(仮想無線アクセスネットワーク)ソフトウェア、およびRadio Unit(無線機)を提供しており、両社は、1サーバー当たり20セルの同時通信を高品質に動作可能であることを確認しているという。

 両社は、AI-RANの実用化を加速すべく、共同で次の取り組みを開始する。

  1. 検証ラボを設立してAI-RANの実用化を加速:AI-RANを構成するハードウェア、ソフトウェアおよびアプリケーションの検証や、新たなビジネス創造の場として、富士通の拠点がある米国テキサス州ダラスに、共同でAI-RANの検証ラボを設立する予定だという。同検証ラボでは、技術検証を行うとともに、AI-RANの理解およびエコシステムの拡大を図る。これにより、グローバル市場におけるAI-RANの実用化を推進するとしている
  2. 「AI for RAN」を促進するvRANソフトウェアの研究開発:AIを適用することでRANの性能を最大化させるソフトウェアの研究開発を行う。屋外実証実験を踏まえて、さらなる実用化に向けて、AIにより実環境で通信性能を最大限まで引き出すためのソフトウェア開発とその実証に取り組むとしている

 両社は、AIによってRANを高機能かつ高性能にし、通信を効率化させることで、モバイルインフラ投資効率を向上させるという。加えて、移動時や混雑時でも利用者の通信体感品質を向上させるとともに、リアルタイムでの応答や解析を行うことにより新たなサービスを可能にし、社会や産業に対して様々なイノベーションをもたらすことを目指すとしている。

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