2025年2月6日、UiPathは「2025年エージェンティックAIレポート」(英語原版題名:UiPath 2025 Agentic AI Research Report)を発表した。
調査結果
IT部門の経営幹部の90%がエージェンティックAIによってビジネスプロセスが改善すると考えており、77%が今年中にエージェンティックAIに投資する準備ができていると回答した。
また、回答者の37%がエージェンティックAIを既に使用していると答え、93%がエージェンティックAI活用への投資に極めて高い関心、または高い関心を示しているとわかった。
エージェンティックAIの利点としては、ワークフロー管理の改善(58%)、アプリケーション同士の統合性向上(53%)、複雑なワークフローの自動化(52%)が挙げられた。異なるビジネスアプリケーションとの統合性の欠如が、既存のAIツールの制限事項になっており、回答者の87%が複数のAIテクノロジー間の互換性が組織にとって必要不可欠または重要であると答えているという。
特に、様々なシステムにまたがる複雑なワークフローに対処する場合、企業はAIトランスフォーメーションを推進する上で課題に直面し続けていると同社は述べる。企業の大半で、本来期待される生産性向上がまだ実現しておらず、最も重要なビジネスプロセスにおいてはAIが信用されていないという。
エージェンティックAIに対する懸念事項は、ITセキュリティの問題(56%)、既存システムとの統合(35%)が、導入コスト(37%)と並んで挙げられた。エージェンティックAIのワークフローを効果的に導入するために重要な機能は何かという質問に対して、最も多かった答えは「安全性とプライバシー」。その次に「既存システムとのシームレスな統合」が続いた。IT部門の経営幹部は、ガバナンスが有効で安全性が高く信頼できるものであれば、自律型エージェントにビジネス上の価値があると考えていることが明らかになったとしている。
調査概要
2024年10月にIT部門の経営幹部252人を対象とした調査を実施し、その調査結果に基づいて同レポートを作成。対象者の全員が売上高10億ドル以上の企業に勤務し、IT部門のバイスプレジデントやディレクタークラスの役職に就いており、回答者の100%がAIおよび自動化に精通していると答えているという。また、同分野に特に精通しているITおよびAIのリーダー8人にインタビューし、エージェンティックAIに対する考えについて詳しく調査したとのことだ。
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