TOKIUMは、経理業務の自動運転を支援する「経理AIエージェント」の提供を発表した。ビジネスパーソンを出張手配や事前申請、突合などの定型的な経理作業から解放し、2030年までに約2000万時間の経理業務を代替することを目指すという。
第1弾として、7月に出張手配エージェントの提供を開始する予定だとしている。
経理AIエージェントは、AIとプロスタッフが連携し、ユーザーに代わって自律的に経理業務を実行するという。反復的な経理業務の多くをAIが担い、AI自体の品質向上や企業への導入・定着サポートをプロスタッフが担うとのことだ。
経理AIエージェントの特徴
- 日常的な言葉の指示で経理作業を代行:日常的に使う言葉によるリクエストで複数のAIが稼働し、業務を自律的に行う。TOKIUMはこれまで、複雑な経理業務を簡単なマイクロタスクに分解し、それらを組み合わせることで、拡張性の高い人力オペレーションとして提供してきた。この知見を活かし、多数のAIエージェントが協調してユーザーの経理業務を自律的に実行する仕組みを提供
- TOKIUMの既存サービス(SaaS)との連携:SaaSなどのシステムと一体化されていることで運用効率が向上
- 人間のオペレーターによるヒューマンインザループ:AIの出力精度を高めるためには、AIの処理結果に対し人間が積極的に関与し、確認・補正、そして評価を通じてAIへの再学習を促すことで、AIの性能を継続的に高めていくヒューマンインザループ(HITL)のプロセスが不可欠だという。TOKIUMは、8,000人以上のオンラインオペレーターが領収書や請求書のデータ化を行うオペレーション基盤を10年以上かけて構築してきた。すでにHITLに必要な仕組みとノウハウが蓄積されており、迅速に実用レベルのAIエージェントを提供することが可能だとしている
- AX(AI Transformation)を実現するためのサポート:2拠点ある自社運営スキャンセンターによる物理的なデータ取り込みや、スタッフがユーザーのオフィスに常駐してAIエージェントへの入力データ収集や実行監視、定着化までを支援することが可能

今後は、社内規程などのルールに沿って承認を代行するエージェント、発注データと請求データを自動で照合して不一致の場合のみ通知する照合エージェントなどを順次リリースする予定だとしている。また、TOKIUM以外のERPやSaaS上でも稼働できるような開発を進めていく予定とのことだ。


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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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