2026年6月2日から4日間にわたり、台湾・台北で「COMPUTEX 2026」が開催されている。
今年のテーマは「AI Together」、その名の通り、各社がAIに関連する技術やハードウェアを大々的にアピールする中、Synologyは同社初となるアクティブ・アクティブ(Active - Active)構成のオールフラッシュNVMeストレージ「PAS7700」、およびエッジAI機能を搭載したスマート監視カメラ「BC510」「TC510」などを披露した。同社の展示ブースでは、これらの新製品に加えて、ランサムウェア対策を主眼に置いたデータ保護アプライアンス「ActiveProtect」などが展示され、エンタープライズ向けの戦略も示された。

ミッションクリティカル環境向け超高速ストレージ「PAS7700」
PAS7700は、4Uのシャーシに48基のNVMe SSDベイを備え、拡張ユニットを最大7台利用することで最大1.65PBまで容量を拡張できるエンタープライズ向けのストレージシステム。最大の特徴は、同社初となるデュアルコントローラーによるアクティブ・アクティブアーキテクチャの採用であり、コントローラー障害時でも5~10秒でフェイルオーバーを行い、システムのダウンタイムを最小限に抑える設計となっている。
また、最大200万IOPSのパフォーマンス、最大30GB/sのスループットを実現しており、同等のスペックを有する他社製ハイエンドストレージと比較しても、30%から50%程度に導入コストを抑えられる。
エッジAI搭載のスマートカメラと自然言語検索
監視ソリューション向けの新製品「BC510」(バレット型)および「TC510」(タレット型)は、屋内外で利用可能なIP66あるいはIP67の防塵・防水性能を備え、2880×1620の高解像度(30FPS)での録画に対応。両モデルは、人物や車両の侵入検知機能などをエッジAIとして端末側で処理することで、サーバー負荷を軽減しながらリアルタイムな応答性を実現している。
なお、AIを活用した自然言語検索にも対応予定であり、「白い車」といったフレーズだけで過去の映像から該当シーンをピックアップできるようになるなど、管理者の映像確認における負担軽減にもつながる。
約15分で設定が完了するランサムウェア対策「ActiveProtect」
データ保護の領域では、アプライアンス型のバックアップ専用製品「ActiveProtect」を展示。同製品は、約15分という短時間で初期設定を完了することができ、イミュータブルバックアップやエアギャップ環境の構築、バックアップデータの復元検証など、ランサムウェア対策として推奨される「3-2-1-1-0ルール」を1台で満たすことができる。
他社の専用アプライアンスと比較しても半分以下のコストで導入できるなど、昨今の円安リスク、バックアップソフトウェアのライセンス費用高騰などに悩む企業の乗り換えニーズにも応えるという。
なお、「PAS7700」および「BC510」「TC510」は、既にSynologyのパートナーおよび販売代理店を通じて提供が開始されている。また、「ActiveProtect」については、今夏のアップデートにより「Nutanix AHV」のサポートが新たに追加される予定だ。
【関連記事】
・Synology、情報検索アシスタント「AI Advisor」発表 AI主権を確保するセルフホスト型LLM
・SynologyのバックアップとWasabiのクラウドストレージが統合、簡素なプロセスでデータ保護が可能に
・精密部品メーカーの都筑製作所、オフラインデータ保管方式でバックアップ体制を強化 Arcserve採用
この記事は参考になりましたか?
- この記事の著者
-
岡本 拓也(編集部)(オカモト タクヤ)
1993年福岡県生まれ。京都外国語大学イタリア語学科卒業。ニュースサイトの編集、システム開発、ライターなどを経験し、2020年株式会社翔泳社に入社。ITリーダー向け専門メディア『EnterpriseZine』の編集・企画・運営に携わる。2023年4月、EnterpriseZine編集長就任。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
