マーサージャパンは2026年8月26日、日本を代表する主要企業における役員報酬制度の「現在地」を解説するメディア説明会を開催。会見では、日経平均株価構成銘柄225社(以下、日経225)を対象に実施した直近4年間の役員報酬データの分析結果が提示された。
組織・人事変革コンサルティング部門 プリンシパル 役員報酬・コーポレートガバナンスプラクティス リーダーの河本裕也氏はまず、日経225構成銘柄における直近4年間のCEO(最高経営責任者)報酬水準および構成割合の推移について説明した。分析データによると、CEO報酬の中央値(50%ile)は標準額で2022年度の1億8900万円から2025年度には2億2800万円へと拡大し、実支給額も2022年度の1億2700万円から2025年度には2億900万円へと増加したという。
報酬構成比率においても変化が見られ、2022年度には「基本報酬50%:短期インセンティブ(STI)30%:長期インセンティブ(LTI)20%」だった中央値が、2025年度には「40%:31%:28%」となり、変動報酬比率は59%に達している。特に上位10%(90%ile)の企業ではLTI比率が46%を占めており、これは欧州主要企業の水準である「1:1:2(25%:25%:50%)」の構成比率に近い数字であるという。河本氏は「日本企業のトップ層では、欧米並みの中長期インセンティブ重視へのシフトが着実に進んでいる」と語る。
また、CEOに対する「個人業績評価」の導入率は61%に達し、連結業績のみならず個人の定性・定量目標を評価に組み込む企業が8割弱を占めた。
一方、社外取締役の総報酬中央値は1620万円へと増加しており、売上高2兆円以上かつ指名委員会等設置会社の社外取締役総報酬中央値は2230万円に達する。
社外取締役への株式報酬導入率は18%にとどまっているが、これについて河本氏は「社外取締役が株主の代理人であるという見方に立つと、株を持ってもらい利益を共有した方がいいという発想がある。一方で、株を持つことで株価を上げるために歪んだ経営行動を促してしまう側面や今さえ良ければいいという意思決定をしかねないという懸念もあり、機関投資家によってもかなり意見が割れている」と解説した。
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小山 奨太(編集部)(コヤマ ショウタ)
EnterpriseZine編集部所属。製造小売業の情報システム部門で運用保守、DX推進などを経験。
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