山野社長はまず、EMCの2011年の第4四半期、および通期の売上と利益が記録的であったことを発表した。売上の通期は200億ドルで18%の伸び、純利益はGAAPで25億ドルの30%伸び、Non-Gapで34億ドルで24億ドルの伸びを果たし、「Appleを除く多くのUSのIT企業がひとケタの伸びの中で驚異的な成長を果たした」と語った。
発表された2012年の具体的な施策は、「ITトランスフォーメーション」、「トラスト(セキュリティ、GRC、災害対策)」、「ビッグデータ」の3分野に注力し、「XaaS(eXecution as a Service:エグゼキューション・サービス)」の考え方のもと、サービス事業の比率を高めていくというもの。
長期的には縮小が予想されるITビジネス市場を、ビッグデータ、パブリッククラウドなどの目的志向のサービス化で成長を果たすという計画である。
特に日本では震災以降、ストレージやBCPのニーズが高まっており、VNX、VMAXなどの企業向けストレージに力をいれるとともに、買収をおこなったGreenplumや「Isilon(アイシロン)」および「Atmos(アトモス)」の販売を強化する。
また、高まるビッグデータのニーズへの新たな取組として、「ビッグデータ推進のための人材育成支援」事業をおこなうと語った。これは、従来のITのスキルに加えて、データ・サイエンティスト、クラウド・アーキテクトなどのスキルを加えたもので、近くその支援プログラムの提供を開始するという。