「SUSE Linux Enterprise」は、ミッションクリティカルなビジネス環境に対応するための機能とサポートを兼ね備えた、エンタープライズLinux製品だという。今回提供される最新版は、コミュニティの成果を活かしたSUSEの新たな開発手法「Forward-Looking Development」を採用した初めてのリリースだとしている。
新開発手法「Forward-Looking Development」は、アプリケーションの互換を維持したままカーネルの更新を可能にする手法で、これによりSP2は最新のLinuxカーネル3.0を搭載しているという。
機能面では、ファイルシステム「Btrfs」、OS仮想化技術「LXC(Linux Container)」、ディザスタリカバリやBCPに有効な「ジオクラスタリング」を新たにサポートしたという。
発表によると、「SUSE Linux Enterprise 11 Service Pack 2」の主な特徴、新機能は次の通り。
・新開発手法「Forward-Looking Development」
最新のLinuxカーネルおよびライブラリとインターフェースを、独自の「Forward-porting approach(バックポートを主体とした移植・修正ではなく、フォワードポートを主体とした開発)手法と組み合わせることで、アプリケーションの互換性を維持したままカーネルをアップデート可能。
・Linuxカーネル3.0の搭載
「Forward-Looking Development」により、サービスパックとして初めて大幅にカーネルを更新し、3.0を搭載。カーネル3.0は、スケジューラおよびメモリ管理の最適化、アプリケーションのパフォーマンス向上(Transparent Huge Pageのサポート)、ネットワークの負荷分散といった機能を搭載。ハードウェアも最新のインテルXeon、Sandybridge、Romley、AMD Bulldozer、最新のIBM Powerなどを新たにサポートしたほか、CPU/メモリのオフライン化などの新たなハードウェアRAS(信頼性、可用性、保守性・サービス性)機能を拡充。
・システム管理機能
SP2は、Btrfsファイルシステムの商用サポートを提供する初のLinuxプラットフォーム。YaSTおよびZypperと、新たに開発したBtrfsのスナップショット管理ツールSnapperの統合により、誤ったシステム変更や管理者の人為ミスから容易にロールバック可能。また、「SUSE Linux Enterprise 10」からのアップグレードも自動化され、ZYppにより構築時などに複数のカーネルバージョンを同時にインストールすることも可能。
・仮想化機能
新たにサポートされるLXCは、1つのOSを複数に見せるOS仮想化機能で、小さいオーバーヘッドで高いパフォーマンスを得ることが可能。
■製品の詳細
http://www.suse.com/ja-jp/