10月18日、インテルは、データセンター事業者やクラウド事業者に向けたクラウド戦略「オープン・クラウド・ビジョン」を発表した。本発表では、2010年に提言したインテルのクラウド・コンピューティングのビジョンである「クラウドビジョン2015」の成果とその先の戦略と取り組み「オープン・クラウド・ビジョン」を明らかにした。
同社が2010年に掲げた「クラウドビジョン2015」とは、「シームレス連携」、「自動化」、「クライアント認識」の以下3つの要素で構成されるクラウド環境の実現だ。
・「シームレス連携」は、クラウド間のシームレスかつセキュアにデータとサービスが連携する。
・「自動化」は、ITを自動化し、動的なリソース制御によりサービスレベルとエネルギー消費を最適化する。
・「クライアント認識」は、あらゆる端末機器に対してセキュアなアクセスと最適なユーザー体験を実現する。
クラウド・コンピューティング事業本部 データセンター事業開発部 シニア・スペシャリストの田口栄治氏は、「インテルでは、『クラウドビジョン2015』の実現に向けて、着実な進歩を遂げている。しかし、このビジョンを達成するためには、セキュリティ、標準化、拡張性・効率の改善の活動をさらに推進していく必要がある」と語る。
また、同社が新たに掲げる「オープン・クラウド・ビジョン」を実現するためのクラウド戦略として、以下3つの柱を挙げた。
1つ目は、「IT要求仕様とオープン・標準化」。ITの要求仕様の作成と優先度付けを支援し、業界によるオープン化・標準化を加速、2つ目が「最適化されたプラットフォーム」。標準的な共通アーキテクチャによって構成される、よりセキュアで高効率・自動化された運用を目指した最適化された製品提供。3つ目がクラウドの容易な適用を可能とする検証済みソリューションの提供とクラウドサービス選択の支援。
同社は、この3つを今後さらに注力していく大きな柱として挙げ、同社の掲げる「オープン・クラウド・ビジョン」実現に向けてクラウド事業を推進していく。