10月2日におこなわれた発表会では、同社執行役員の手島主悦氏、同社サーバー事業統括本部の橘一徳氏が、製品のポートフォリオとサーバー市場に対する今後のビジョンを語った。
「HPは今年、あらためてサーバーを再定義する。今後のサーバーの役割はこれまでのようにCPUを高速化するだけでは不十分。ネットワーク、ストレージと一体化することだ。とくに、ワークロード最適化を最も重要と考えている。」(手島氏)
手島氏によれば、ワークロード最適化とは、ユーザーの用途や使用環境のそれぞれに特化していくことを指し、今回発表された、Gen9は、ワークロード特化型の第一弾と位置づけ、今後、継続的に進化させていくという。
“Compute(コンピュート)”とは、次世代のデータセンターに関連するテクノロジーで、サーバー、ストレージ、ネットワークを適材適所に提供する“新しい概念のリソースプール”(手島氏)
“The Machine”はワークロードに特化したSoC、光(Photonics)によるネットワーク、2008年に発明されたユニバーサルメモリーなどを結集し、2019年に実現する次世代コンピュータの概念。これらのIP(知的財産)を駆使したビジネスを、今後HPは展開していく。(手島氏)
製品戦略としては、小型化の技術を拡張性につなげ、サーバーとストレージのノードを一体化することで、管理を容易にする。One Viewなどの統合の監視ツール、OpenStackによるクラウド仮想化基盤など、様々な資源をコンバージ(集約)していく。データセンターのコスト効率改善、サービス導入のスピード加速、ワークロードの性能最大化に注力した製品ポートフォリオを展開していく。(橘氏)
HP ProLiant サーバー Gen9での特長は以下となる。
- ・最適化された設計と自動化技術により、データ処理性能を3倍向上し、複数ワークロードに対する効率を高める。
- ・2014年末に提供予定のHP OneView新バージョンによる“Converged Management機能”と組み合わせることで、ITインフラストラクチャーの実装を最大66倍スピードアップする。
- ・アプリケーションソフトのワークロード性能を4倍向上し、ストレージ、メモリ、ネットワーキング分野におけるHP独自のイノベーションによって顧客のビジネス拡大を推進する。
今回「HP ProLiantサーバー Gen9」シリーズの第1弾として、ブレード型の「BL460c Gen9」、ラックマウント型の「DL160 Gen9」、「DL180 Gen9」、「DL360 Gen9」、「DL380 Gen9」、タワー型の「ML350 Gen9」、さらに「HP Apollo 6000 System」向けの「XL230a Gen9」がラインアップされる。いずれも10月2日に販売開始となる。