レストランを中核としてフードサービス事業を展開するすかいらーくは、グループ全体で国内外に約3,000店舗を運営している。過去において、レストランブランドごとに異なる業務システムを運用していた経緯があり、効率化とITガバナンスの強化が課題とされていた。
すかいらーくでは、グループ共通のシステムをプライベート・クラウド上に統合することを決定し、データベース基盤として「Oracle Exadata」を採用。さらに、「Oracle Exadata」のバックアップ・ストレージ基盤として、「Oracle ZFS Storage ZS3」を導入し、「Oracle Exadata」と40Gbpsの帯域を備えたInfiniBandネットワークで接続することで、高速なバックアップとリストアを実現した。
これにより、200台以上のサーバーで稼働している会計や店舗管理、人事、生産管理、宅配システムなど80以上の業務システムが「Oracle Exadata」上に統合される。
「Oracle Exadata」の採用にあたっては、オールフラッシュ・ストレージによる高速処理性能や、柔軟な拡張が可能なエラスティック構成、高可用性などが評価された。また、データベースの統合により、すかいらーくの経営改革の一環として求められていたITガバナンスの強化が実現するという。
性能面では、棚卸の件数が膨大であるため、オンラインによる登録に時間がかかることが課題だったが、「Oracle Exadata」による高速化とシステムの標準化によるサポート品質の向上を期待しているという。
今回のシステム構築では、新日鉄住金ソリューションズが導入支援を担当し、新システムの導入・運用における全体のプロジェクト管理を支援している。
すかいらーくでは、「Oracle Exadata」の導入により、システムのレスポンス時間向上だけでなく、データ保持を長期化することで、今後、ビッグデータ分析基盤としても活用していく計画だとしている。