2014年は185億7,400万円、2015年は249億5,000万円の見込み
ビッグデータで利用されるインフラストラクチャ市場には、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、クラウドインフラストラクチャ、およびその他関連機器などが含まれる。2014年の国内ビッグデータテクノロジー/サービス市場(売上額)では、インフラストラクチャが4割を占め最大の市場になっている。売上額の順では次いで、サービス、ソフトウェアとなっている。
2014年の国内ビッグデータインフラストラクチャ市場は185億7,400万円だった。その中で構成比が最も高かったのはサーバーで38.4%、次いでストレージが33.4%、ネットワーク機器が11.7%だった。
クラウドをインフラストラクチャとして利用するクラウドインフラストラクチャは2.5%にとどまった。2015年の市場規模は249億5,000万円で前年比34.3%増となる見込み。その内訳は、サーバーが36.7%、ストレージが36.6%、ネットワーク機器が11.9%、クラウドインフラストラクチャが2.8%になるとみている。
最も成長率が高いのはクラウドインフラストラクチャ、次いでストレージ
また、2014年~2019年のCAGRをセグメント別に見ると、高い順からクラウドインフラストラクチャが37.8%、ストレージが31.3%、ネットワーク機器が19.6%、サーバーが16.5%と予測している。
クラウドインフラストラクチャのCAGRが最も高くなるとみているのは、現在はオンプレミスを主体に構築されているビッグデータインフラストラクチャだが、予測期間を通してクラウド利用が拡大していくと考えられるためだ。
次いでストレージのCAGRが高いのは、ビッグデータで活用するために保存するデータ量が増大し、ストレージ需要の大幅な増加が見込めるためだとしている。
IDCでは、2019年の国内ビッグデータインフラストラクチャ市場は、515億1,500万円に達すると予測している。その時点での構成比は、サーバーが29.6%、ストレージが47.1%、ネットワーク機器が10.3%、クラウドインフラストラクチャが4.5%と予測している。
IDC Japan エンタープライズインフラストラクチャ/IPDS/PCs グループディレクターの森山正秋氏は、「ITベンダーがビッグデータインフラストラクチャ市場でビジネスを拡大していくためには、パッケージ化や初期コストの低減、さらに第3のプラットフォーム時代に適合したビジネスモデルへの転換、そして自社の得意領域におけるソリューションの強みを生かすことが不可欠である」と分析している。
今回の発表について詳細は、IDCが発行した「国内ビッグデータインフラストラクチャ市場 2014年の分析と2015年~2019年の予測」にまとめられている。