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2016年第1四半期の国内タブレット市場、ビジネス市場向けは31.1%減――IDCが実績値を発表

デタッチャブルタブレットの出荷比率が高まり20.7%に

 市場の中心である家庭市場向けタブレットは、通信事業者向け出荷を中心としたファーウェイが市場をけん引し、前年同期比プラス成長となった。一方、ビジネス市場向けの出荷は、2015年第1四半期に教育市場向けの大型案件があったが、今期はこれがなかったこと、学校などの案件はあったものの、大企業を中心としたタブレット需要が低いことから、昨年の大型案件のリカバリーができなかったことがマイナス成長の主な要因だという。

 タブレット市場を「デタッチャブルタブレット」(ハードウェアキーボードが脱着できるデタッチャブル型タブレット)と「スレートタブレット」(通常のスレート型タブレット)で分けて見ると、デタッチャブルタブレットは45万台(前年同期比94.1%増)、スレートタブレットは171万台(前年同期比 17.3%減)となった。

 また、デタッチャブルタブレットの出荷比率は20.7%と、徐々にタブレット市場の中で出荷比率が高くなってきている。デタッチャブルタブレットは、従来Windowsタブレットが中心だったが、2015年第4四半期以降、アップルiPad Proの出荷開始によってこの比率が高まってきていることが大きな要因になっている。

アップルは前年同期比10.1%減だが、40.8%の高いシェアを維持

 2016年第1四半期の国内タブレット市場出荷台数の上位5社は、アップル、ファーウェイ、NEC Lenovoグループ、富士通、マイクロソフト。アップルは、前年同期比10.1%減と出荷台数を落としたが、40.8%の高いシェアを維持している。またファーウェイは、通信事業者向け出荷が好調に推移し前年同期比で約5.7倍の出荷台数となった。

 今後の見通しに関し、IDC Japan PC,携帯端末&クライアントソリューション シニアマーケットアナリストの浅野浩寿氏は、「デタッチャブルタブレットは、タブレット市場全体を底支えし市場の約5分の1を占めるようになってきた。タブレット操作はスクリーンタッチによるものが中心であったが、今後キーボード操作とスクリーンタッチを融合した使いやすいアプリケーションが増加すると、スマートフォンの延長ではなく、タブレットとしての利用価値が向上するであろう」と述べている。

 今回の発表は、IDCが発行する「Worldwide Quarterly Tablet Tracker」にその詳細が報告されている。IDC Trackerは、IDC独自の調査手法に基づきICT製品・サービスの市場規模・ベンダーシェアの実績や市場予測を定期的に提供するデータベース製品。

参考資料1:2016年第1四半期 国内タブレット市場 ベンダー別シェア・出荷台数(作成:IDC Japan)  
参考資料2:国内タブレット市場 プロダクト別出荷台数、2015年第1四半期~2016年第1四半期(作成:IDC Japan)  

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