SUSEでは、OSであるSLESに同梱するのではなく、HPCモジュールを通じて特定のパッケージ・セットで提供するのは、アップストリーム・コミュニティのパッケージの急速な進化に対し、より迅速に対応するためだとしている。
OpenHPCプロジェクトの実現するオープンなコラボレーションにより、HPCコミュニティは現在、加速度的なイノベーションと、各種ツールのインストールの容易化に向けて、急ピッチの変革が進んでいるという。SUSEは、OpenHPCコミュニティの創設メンバーであり、X86-64とARMのプロセッサー・ベースのシステムでOpenHPCをサポートできるよう、OpenHPCおよびパートナー各社と連携してきた。
ハイパフォーマンスコンピューティング市場は、これまで、スーパーコンピューティング・センターにおける科学演算ワークロードでの使用以外にも、銀行・金融、医療研究、エネルギーなどの分野でデータ分析などのビジネス特化型のワークロードを対象に、世界規模で成長・進化している。一方、これらの企業には、こうした環境の維持に必要な大規模なチームが存在しておらず、HPCソフトウェアの商用サポートが必要だという。
これが、SLESのHPCモジュールが本領を発揮する分野で、HPCモジュールに同梱の各種パッケージは、SLESのベースサブスクリプションに基づき、SUSEが全面的にサポートするという。