SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

最新イベントはこちら!

Enterprise IT Women's Forum

2025年1月31日(金)17:00~20:30 ホテル雅叙園東京にて開催

Security Online Day 2025 春の陣(開催予定)

2025年3月18日(火)オンライン開催

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine(エンタープライズジン)

EnterpriseZine編集部が最旬ITトピックの深層に迫る。ここでしか読めない、エンタープライズITの最新トピックをお届けします。

『EnterpriseZine Press』

2024年秋号(EnterpriseZine Press 2024 Autumn)特集「生成AI時代に考える“真のDX人材育成”──『スキル策定』『実践』2つの観点で紐解く」

EnterpriseZineニュース

2016年度の危機管理ソリューション市場規模は前年度比5.8%増の8,967億円――矢野経済研究所

1. 市場概況 ~BCP見直しやサイバーテロ攻撃対策強化に取り組む企業が増加~

 ・事業継続ソリューション市場では、東日本大震災以降から、事業継続対策に取り組む企業が増加していたが、2013年度後半から市場は落ち着きを見せている。ただし、一旦策定したBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を継続的に見直す企業が存在しており、引き合いはその後も継続的に見られる。特に2016年度は、熊本地震の影響により策定済みのBCPを見直す動きやBCPに関するセミナー、訓練などのBCPコンサルティング需要が増加した。

 ・事業継続ソリューション市場のうちDR(Disaster Recovery:災害復旧)ソリューション市場においては、クラウド型のサービスの利用拡大により全般的にサービス単価が低下傾向にあるが、導入企業の裾野は拡がった。

 ・防災ソリューション市場では、政府がBCPや防災対策を着実に進め、引き続きBCPガイドラインの策定や省庁横断の国土強靭化に関する取組みを進めている。また地方自治体が職員と住民の双方に、より有効な情報を、より迅速・的確に提供するため、導入済の各システム・サービスの高度化、高機能化を継続的に進めている。

 ・情報セキュリティソリューション市場では、2011年以降、大手企業や政府機関へのサイバー攻撃や不正アクセスなどの事例が次々と発覚し、日本でのサイバーテロ攻撃被害が現実味を帯びてきたことから、市場が活発化している。さらに2014年に教育サービス企業で情報漏洩事件が発生し、膨大な被害になったことや2015年に日本年金機構における標的型サイバーテロ攻撃被害という大きなインシデントがあったことなどから、経営者の危機意識が高まり、サイバーテロ攻撃への情報セキュリティ対策の導入を促進する機運はさらに高まっている。

 ・このような状況から、国内の危機管理(事業継続/防災/情報セキュリティ)ソリューション市場規模(事業者売上高ベース)は、2015年度は8,472億9,900万円、2016年度は前年度比105.8%の8,967億円の見込みである。

2. 市場予測~2020年を控えサイバーテロ攻撃対策強化がさらに進む

 ・2017年度以降は、時間の経過とともに災害に対する危機意識が薄れていくことや、主だった企業が対策を完了済みであること、またクラウド型サービスの登場によるサービス単価の下落などがあるため、危機管理ソリューション市場の伸びは鈍化していく見通しである。

 ・ただし、事業継続ソリューション市場では、首都直下地震や南海トラフ地震などに備え、事業継続対策に新たに取り組む企業があること、また、既に事業継続対策を完了済みの企業でも、新たなリスクに備えてBCPの見直しに取り組む企業が出てくることが想定され、さらに計画策定後の継続的な運用や訓練などのBCPコンサルティング需要も増えると考える。

 ・防災ソリューション市場では、今後も政府や地方自治体による導入済の各システムの見直しや高度化・高機能化は定期的に進められていくと予測する。

 ・情報セキュリティソリューション市場では、近年のサイバーテロ攻撃による情報漏洩被害の増加やマイナンバー制度の導入などから、情報セキュリティ対策を重要な経営課題として位置付ける企業や地方自治体が増加しているため、これに伴い情報セキュリティ対策への投資が増加すると考える。また、2020 年の東京オリンピック・パラリンピックを控え、インフラ事業者および関連組織、地方自治体などで、情報セキュリティ対策の強化やサイバーテロ攻撃を受けた場合の復旧時間の短縮に向けた取り組みが加速されていくと推測する。

 ・国内の危機管理(事業継続/防災/情報セキュリティ)ソリューション市場(事業者売上高ベース)は、2015年度から2021年度まで年平均成長率(CAGR)3.9%で推移し2021年度には、1兆632億円に達すると予測する。

図:危機管理(事業継続/防災/情報セキュリティ)ソリューション市場規模推移・予測
 

資料:危機管理ソリューションのサービス内容

■事業継続ソリューション

 ・BCPコンサルティング:災害などの有事が発生した際に、ビジネスが中断しないように定める対応策であるBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の策定を支援するサービス。策定した計画を継続的に運用していく活動や管理の仕組みの提供、教育、訓練などのサービスも含む。

 ・DR(Disaster Recovery:災害復旧)ソリューション:災害などによる致命的なシステム障害から情報システムを復旧させる、またはそのような障害復旧に備えるための予防的措置を行うサービス。

■防災ソリューション

 ・防災行政無線システム:国および地方自治体が非常災害時における災害情報の収集・伝達手段の確保を目的として構築している無線システム。

 ・消防指令システム:災害発生時の消防指令業務を支えるシステム。

 ・総合防災システム:災害による被害を最小限に留めるための災害対策業務の実行を支援するシステム。

 ・災害情報管理システム:エリアや内容などに合わせて個別に対応する災害対策業務の実行を支援するシステム。

 ・安否確認・緊急速報サービス:災害発生時に、従業員・学生・職員などの対象者の安否状況を迅速かつ簡易に把握できるサービス。

■情報セキュリティソリューション

 ・情報セキュリティツール(製品): サイバーテロ攻撃などに対して、侵入を防御し、侵入したウイルス等を検知し、削除する、あるいは外部への情報漏洩を防止するための、ハードウェア製品、もしくはソフトウェア製品、あるいは両方が一体化した製品。

 ・情報セキュリティコンサルティング・診断:サイバーテロ攻撃などに対応した情報セキュリティに関するコンサルティングや診断サービス。

 ・情報セキュリティ構築:サイバーテロ攻撃などに対応した情報セキュリティの構築サービス。

 ・情報セキュリティ運用監視・保守:情報セキュリティに関する運用監視・保守サービス。

 なお、今回の発表について詳細は、矢野経済研究所が発行した「危機管理ソリューション(事業継続/防災/情報セキュリティ)市場の実態と展望 2017」に掲載されている。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/news/detail/9188 2017/04/18 15:45

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング