
2月22日に開催されたDB Online Day 2018では、Oracle Databaseにフォーカスを当て、最新のOracle Databaseの使いこなし情報が提供された。その中で「ミッションクリティカルなシステムを動かすのに最適なデータベースクラウドについて改めて考えてみる」と題し、日本オラクル Cloud Platformソリューション本部 Databaseソリューション部 シニアセールスコンサルタントの佐々木 亨氏が、クラウドを活用した高可用性システムの実現について解説した。
クラウドでもMAAでミッションクリティカルなシステムを実現できる

Databaseソリューション部 シニアセールスコンサルタント 佐々木 亨氏
佐々木氏は、ミッションクリティカルなシステムのポイントとして、「高い性能」「堅牢なセキュリティ」「高可用性」「運用性」を挙げる。今回のセッションで説明するのは、「高可用性」をクラウドでどう実現するか?という部分だ。
「Oracle MAA(Maximum Availability Architecture)は、クラウドでも適用できます」と語る佐々木氏。
ミッションクリティカルなデータベースの可用性においては、データ保護とサービスの継続を考えなければならない。計画停止、計画外停止があってもこれらを確保できるようにするのだ。計画停止にはデータセンターのメンテナンスやOSなどの更新がある。計画外停止では、ハードウェア障害、ソフトウェア障害、管理者のオペレーションミスなどがある。いずれにせよ、データを確実に保護しサービスを継続できるようにすることが肝心だ。
では、クラウドとオンプレミスでは可用性に対する考え方は異なるのだろうか。
「クラウドでは主に汎用的なストレージを利用するので、障害は発生する前提に立つべきです。またクラウドでは、サービス提供側のスケジュールでメンテナンスが行われることも認識しておく必要があります。つまりクラウドでは停止や障害が発生するのが前提です」(佐々木氏)
障害が発生する前提は、これまでOracleが提唱してきたMAAの考え方と同じだと説明する。MAAは、Oracleの開発チームで実証済みの高可用性テクノロジーと、成功事例に基づいた設計、運用のベストプラクティスだ。MAAでシステムを構築し運営すれば計画停止を短くし、障害発生を少なくできる。仮に障害が発生しても、それを早期に発見し迅速に対応できるのだ。MAAについては、マニュアルやホワイトペーパーが提供されており、さらにMAAの運用状況をチェックするツールもある。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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