IoTとプライバシー第4回目は、少し法律の話から離れて、IoTが持っている特徴について触れていきたい。皆さんはIoTの特徴といわれたときに、どのようなことを思い浮かべるだろうか。筆者は普段から法制度の問題を多く取り扱っているので、どうしてもIoTの定義について考えたくなってしまう。例えば、平成27年の情報通信白書では、「様々な「モノ」がセンサーと無線通信を介してインターネットの一部を構成する」のような解説が加えられている。「モノのインターネット」とも訳されるIoT(Internet of Things)であるが、プライバシーを切り口として考える場合、その特徴は大きく2つにまとめることができると筆者は考えている。その特徴とは、「つながること」それから「あつまること」である。今回はこの2つの特徴に注目して、それぞれの特徴が持つ性質を確認し、その上でどのようなプライバシーの問題が生じうるのか、考えていきたい。
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加藤 尚徳(カトウ ナオノリ)
株式会社KDDI総合研究所において、情報法制(プライバシー・個人情報等)を中心とした法制度や技術の調査・研究・コンサル業務に従事。また、大学の非常勤講師として、情報法、知的財産法、情報セキュリティに関する講義を担当している。総合研究大学院大学複合科学研究科情報学専攻単位取得満期退学、修士(情報学...
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