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製品導入だけじゃない、アドビのコンサルティング部隊のはたらき


アドビの製品に紐付かずに実地の課題解決を行う

 アドビのコンサルティングでは、カスタマーファーストでアドビのビジネスにコミットし、さらに社員ファーストでサービスを提供することをポリシーとしている。

 アドビ カスタマー ソリューションズ統括本部 プロフェッショナル サービス事業本部 執行役員 事業本部長の小沢 匠氏がアドビに加わった2010年当初、コンサルタントの稼働率は60%で良いと言われた。そしてコンサルタントの業務のゴールは、製品の導入までだったと振り返る。

 製品の導入までしかコンサルタントがサポートしないのであれば、カスタマーファーストにはなかなかならない。さらに社員であるコンサルタントも、自分たちの活動がアドビのビジネスを向上させているとの実感が湧かない。そこで小沢氏がマネージャになった2013年以降は、コンサルタントは売上を主要な評価指標にし、稼働率はサブの指標へと変更した。売上を向上するには、確実に顧客の課題を解決して成果を出していくことが求められる。この辺りから、アドビのコンサルティングサービスが変革することになる。

 もちろん従来のコンサルティングサービスでは、製品導入の支援、製品の安定利用の支援、製品から得られるデータの分析、レポーティングなどを行っていた。現状では単にレポートを作るだけでなく、そこから企業が売上を上げるための施策を提案し、その施策実施の支援も行う。さらには、施策に必要な開発も行っている。こういったアプローチの場合は、アドビ製品を起点としたコンサルティングのサービスとなる。一方でこれら製品起点のサービスの中から、次なるステップとしてアウトソーシングのビジネスもは行っている。この場合は、必ずしもアドビ製品に紐付かない支援も提供するようになったのだ。

 「顧客企業の課題を洗い出し、それを解決するためのプロトタイプを構築するといったことを行います。その際にはUIやUXをどうするのかを考え、製品のカスタマージャーニーを作ることもあります。さらに企業内の小さなビジネスプロセスの改善を行ったり、コンテンツ管理の仕組みを構築したりすることもあります」(小沢氏)

 もちろんコンテンツ管理の仕組みを構築するような場合は、アドビ製品を活用する。とはいえ、その他の支援で、最初にアドビ製品ありきではないのだ。かなり柔軟で自由度の高い方法で、顧客の課題を解決する方策を考え実施できるようにする。

 たとえば興味深いところでは、顧客企業のマーケティング担当者のモチベーション向上策を考え実施することもある。「企業の中で新たにデータ分析を行いABテストなどを実施し、成果を上げた人材を経営層が褒めると言ったことを行います。これは社員のモチベーションを上げると言う企業の課題を解決し、働き方改革につなげる支援でもあります」と小沢氏。アドビではコンサルティングファームなどが提供する事業構想や戦略の策定ではなく、業務現場の「実地」のところの設計、導入を支援するサービスに重点を置いているのだ。

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素早くプロトタイプを作り本番展開してカスタマーサクセスチームに引き継ぐ

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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