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週刊DBオンライン 谷川耕一

SAP+EPP SaaS×RPA=ワークスタイル・エボリューション

 AI、機械学習と並び、今年のIT業界注目のキーワードだったRPA。現状のRPAの多くは、人が行っているPC画面上の操作などを記録し、それをルール化して自動実行する仕組みだ。労働者人口が減る日本では、人手不足対策の一環として特に注目を集めている。

SaaSでERPの導入の敷居を下げ、RPAでERP活用の人材を補う

 SAPジャパン ゼネラルビジネス営業統括本部 第二営業本部 第一営業部 部長 綱島朝子氏
SAPジャパン
ゼネラルビジネス営業統括本部 第二営業本部 第一営業部 部長
綱島朝子氏

 そんなRPAとERPのSaaSを組み合わせて、中堅中小企業向けのビジネスを拡大しようとしているのがSAPだ。SAPといえば大企業向けのイメージがある。しかしながらグローバルのSAPの顧客は、およそ41万3,000社。うちの80%は、中堅中小企業が占めているのだ。日本においても中堅中小企業の顧客の伸びは、ここ最近大きなものがある。

 SAPは、46年間にわたりERPのビジネスを展開している。長い歴史の中で培った膨大な顧客の利用実績に基づき、多くの企業に信頼されるERPのアプリケーションを作り上げているわけだ。大手企業ではこれまで、そのERPを自分たち用にカスタマイズしがちだった。しかし中堅中小企業などでは「そのまま使ってもらいます。そして速く使ってもらいます。さらに少ない人数でそれを実現するところも、SAPに対する顧客からの期待値となっています」と言うのは、SAPジャパン ゼネラルビジネス営業統括本部 第二営業本部 第一営業部 部長の綱島朝子氏だ。

 SAPの顧客の多くを占める中堅中小企業の領域で、ERPの導入を加速しているのがSAP S/4HANAやSAP Business ByDesignのSaaSだ。SaaSでERPを提供することで、手間のかかるSAPの仕組みを導入する人材がいない中堅中小企業でも、容易に導入し運用ができるようにする。SAPのERPには、グローバルの顧客の利用で培った信頼性の高いビジネスプロセスが実現されており、それをSaaSでカスタマイズせずに使えば素早くグローバル標準のビジネスプロセスを展開できることにもなる。さらにSaaSであれば適宜システムが更新されるので、常に最新のテクノロジーを活用できるメリットもある。

 ERP SaaSを導入すればビジネスプロセスを自動化し、そこで生まれるデータを横串で見るといったことも容易となるだろう。とはいえ、SaaSを入れたからと言っても企業には課題が残る。それがデータをSaaSのアプリケーションに、正確かつタイムリーに入力することだ。

 まだまだビジネス現場では紙の伝票などが数多く使われており、それをExcelやアプリケーションに入力しデジタル化するには、人間の手作業にたより手間がかかっているところだ。この作業を自動化して、いかにして減らせるか。それが、人手の足りない中堅中小企業で大きな課題となる。正確なデータがタイムリーに入力されていなければ、ERPのアプリケーションで実現するビジネスプロセスがどんなに洗練されていても、宝の持ち腐れなのだ。

「SAPを5年10年と使っていくための人材が確保できるのか。さらに、SAPを導入してそれを使いこなしていけるのかとの懸念が、中堅中小企業にはあります」と綱島氏。この懸念を払拭するためにSAPでは、手間のかかるERPへのデータ入力部分の効率化をパートナーのソリューションに担ってもらうことにした。それがERP SaaSを提供するSAPジャパン、RPAの仕組みを提供するRPAテクノロジーズ、そしてそれらを組み合わせ顧客への導入支援を行うアイ・ピー・エスの協業だ。この3社で中堅中小企業向けに、ERPの入力業務を自動化するソリューションを新たに発表した。

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RPAで劇的に効率化してビジネス現場を変革する

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この記事の著者

谷川 耕一(タニカワ コウイチ)

EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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