インターネット回線の高速化、クラウドの登場、そしてDX実現へと
1999年、インターネット回線が高速化していくなか「インターネット通信を変えていく」として、NTTComは設立した。後にクラウドに舵を切り、2011年には「Global Cloud Vision」とするビジョンを発表。国内事業者として初の法人向けクラウドサービス提供を達成するなど、クラウド事業に力を入れてきた。
2010年代後半ごろからはマルチクラウドが一般化し、AIやIoTが急速に発展。クラウドネイティブな企業がデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現しはじめ、歴史ある企業も追随し、それぞれのDXが形になりつつある。庄司氏が「DX Enablerとして」と言うように、今NTT Comは顧客のDX実現を支援するサービスやソリューションに力を入れている。
2019年度事業戦略として、庄司氏は「データ利活用を支えるサービス群の強化と拡大を進め、お客様のDX実現に貢献し、Smart Worldの実現による企業・社会の持続的成長(を目指す)」と掲げた。Smart WorldとはNTT Comが提案する未来像で、Smart City、Smart Factory、Smart Auto-Motive、Smart Education、Smart Health Care、Smart Customer Experience、Smart Work Styleの7分野がある。
事業戦略の具体的な内容は大きく分けて2つある。「データ利活用によってお客様のDXを推進するサービス群の提供」と「データ利活用の基盤となるインフラサービス群の提供」、より端的に言うと、DX実現のパーツとなるサービスとデータ利活用インフラの拡充だ。