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プログラマと非プログラマが協力して課題を解決―SAS Viya活用ハッカソンの優勝者は

SAS Forum Japan 2019レポート

 SAS FORUM JAPAN 2019では、6月8日と9日に開催されたハッカソン「The Analytics Hackathon 2019」の表彰式および懇親会も行われた。このハッカソンは、実際のビジネスの現場に近い環境で、SAS社のアナリティクス製品を自由に使用して課題を解決するというもの。最優秀賞を受賞したチームは、2019年秋に予定されているSASのAI/アナリティクスイベントである「SAS Analytics Experience 2019」に招待されることもあり、18チームがしのぎを削った。

The Analytics Hackathon 2019とは

 6月11日に東京都内で開催された「SAS FORUM JAPAN 2019」では、「The Analytics Hackathon 2019 発表&懇親会」が行われた。これは「ビジネスレベルの本格的ソフトウェアでデータをHackする」をテーマに、6月8日および9日にSAS本社で開催されたハッカソンの三日目、最終日という位置づけだ。本ハッカソンで使用されたSAS Viyaは、2016の最初のリリースから進化を続けており、現場で使っているシステムやビジネス・プロセスにAIを組み合わせることで、これまで不可能だったレベルの最適化や自動化が様々な場面で実現できると期待を集めているPython、R、REST APIそしてGUIというあらゆるインターフェースを備えたオープンなAI/アナリティクスプラットフォームである。

 昨今、新しくAIやアナリティクスを学ぶ際には、PythonやRなどのオープンソースを利用するケースが多い。しかし、モデルの管理や、成果物がプログラミングスキルに依存するケースも多く、安定的な業務プロセスを構築できないなど、実際のビジネス・課題の解決シーンにおいては、まだまだ課題が多いとの声も聞かれる。そこで本ハッカソンでは、実際のビジネス現場で求められるシーンを想定し、その状況下でビジネス課題の解決のためにSAS Viyaを解放。2日間かけて全ての参加者が初めて触るソフトウェアをいじり倒し、課題を解決していった。

「今回のハッカソンは、プログラミングユーザーとノンプログラミングのユーザーが同じ土俵で戦うという、他に類を見ないイベントです」と話すのは、SASのソリューション統括本部Viyaビジネス推進グループの部長であり、OSSイノベーション推進室の室長を兼ねる小林泉氏。実際のビジネスの現場では、こういうシーンが多い。そこで、プログラミングスキルのある人だけで競うのではなく、プログラミングはできないがアナリティクスの本質は理解しているというビジネスユーザーも含めて戦えるハッカソンにしようということが目的のひとつだったという。

 SASのソリューション統括本部ビジネス開発グループの部長であり、OSSイノベーション推進室の室長を兼ねる小林泉氏
SASのソリューション統括本部ビジネス開発グループの部長であり、
OSSイノベーション推進室の室長を兼ねる小林泉氏

 AIプラットフォームである「SAS Viya」は、PythonやRなどのプログラミングで利用できるだけでなく、コードを書けない人でもGUIによる操作でアナリティクスのモデルが作れることが特徴。プログラムができない、知らない人でも課題の解決に参加できるため、まさに今回のハッカソンに適した製品といえる。SASではデベロッパーのコミュニティやソーシャルメディアで告知を行い、全国から18チームが参加した。

 今回のハッカソンの評価基準を小林氏にうかがうと、「まずは、やはりいかに精度の高いモデルを作れたかという分析の結果。一般的なハッカソンでも、これが審査基準になることが多いですね。しかし、それだけではなく、ビジネスシーンを想定しているので、結果を出すまでのスピードも評価します。そして、製品や技術をいかに使いこなしていただいたか。ビジネスの現場で問われるこの3つの指標の総合評価で入賞者を決めています」という。

最優秀賞受賞チームはコーディングとGUIを併用

 表彰式は、懇親会の中で行われた。挨拶で最初に登壇した小林氏は、「実は、こうしたハッカソンを開催することがSASジャパンの夢でして、SAS Viyaがリリースされて3年目にして実現できました。SAS Viyaチームの皆さんに感謝します。また、参加していただいた皆さんも充実した2日間を過ごしていただいたと確信しています。ぜひこれを機に、SAS Viyaを使ったアナリティクスの輪を広げていただきたいと思います」と述べ、表彰に移った。

 SAS Institute Japanの代表取締役社長である堀田徹哉氏が賞状の授与を行った
SAS Institute Japanの代表取締役社長である
堀田徹哉氏が賞状の授与を行った

 ハッカソンでは当初、最優秀賞のみを予定していたが、審査の結果、SAS社でも想定してなかった斬新なアイディアや使いこなし方が報告されたため、3チームに特別賞を受賞することになった。特別賞の1チーム目は「チーム・ひこうせん」。SAS ViyaをPythonプログラミングで利用、用意されている機械学習ライブラリ群を使いこなし、高精度のモデルを実現したことが評価された。受賞したメンバーは「東京大学の4年生で、サークルで出会った3人で参加しました。アナリティクスには詳しくなかったのですが、情報系に興味があったので。いい経験になりました。ありがとうございました」と述べた。

特別賞を受賞した「チーム・ひこうせん」
特別賞を受賞した「チーム・ひこうせん」

 特別賞の2チーム目は「チーム・タナバタ」。短時間でソリューションを完成させたことが評価された。受賞したメンバーは「短期間で完成させたことが評価されたとありましたが、確かに全チームの中で一番早く帰ったのではないかと思います。Viyaはとても使いやすいので、もともとプログラミングで参加しようと思ったのですが、それをもう捨てて、Viyaでがんばりました。精度はさておき、早く仕上げて早く帰ってご飯食べようという感じでした」と、会場の笑いを誘った。

特別賞を受賞した「チーム・タナバタ」
特別賞を受賞した「チーム・タナバタ」

 特別賞の3チーム目は「Team OMEGA」。高度な機能を活用し、高精度のモデルを実現させたことが評価された。受賞したメンバーは「僕らは今回、GUIにこだわりました。データの加工でなかなか答えが出なくて苦労しましたが。可視化は非常に良かったです。各変数の関係性や、どういう変数が関係しているかということを、SAS Viyaを使ってステップごとに見ていきました。当たり前のことをSAS Viyaでやっていったことが、受賞の理由ではないかと思います。次回もぜひチャレンジしたいと思います」と述べた。

特別賞を受賞した「Team OMEGA」
特別賞を受賞した「Team OMEGA」

 そして、最優秀賞を受賞したのは「Team TaTa」であった。テクノロジーを効果的、効率的に活用し、素早く高品質のソリューションを完成させたことが評価された。受賞したメンバーは「学生時代は授業でSAS を使っていましたので、SAS Viyaには懐かしい気持ちがありました。最初はPythonを使うつもりでしたが、モデリングにはGUIを使いました。変数選択やパラメータの操作が自動化されていたからです。そこを簡単にできたので、あとはいかにモデリングの精度を上げていくかに集中しました。たとえば設定値と実際の値の差が大きい場合など、変数選択をいろいろ試して比較することで手法を変えていきました」と感想を述べた。

最優秀賞を受賞した「Team TaTa」
最優秀賞を受賞した「Team TaTa」

「実際の現場の再現」、また来年も開催予定

 表彰式を終えて、小林氏に再度お話をうかがうと、「今回はSASとして初めてのハッカソンでした。スタート時点では、PythonまたはRを使おうとされるユーザーさんが多かったのですが、プログラミングが不要でマウスによるポイント&クリックのみで操作できる簡単さから、その場でGUIに切り替えたチームもいましたし、最後まで自分たちのプログラミングスキルを信じて高い結果を残したチームもありました。参加者の皆さんはその場をとても楽しんでいましたし、新しい使い方を発見していただき、盛り上がりました。SASとしてもいろいろ収穫がありましたので、ぜひこれからも続けていきたいですね」という。

 参加者の方たちは、「初心者と経験者の両方が楽しめるハッカソンでした。SAS Viyaは画面上のドラッグアンドドロップで操作でき、コーディングしたことない人も楽しめるからです。一方で、SAS Viyaの機能自体をプログラムを書いて呼び出すこともできる。コーディングが好きな人はコーディングを楽しめるわけです。いろいろなレベル、スキルを持つ人が楽しめる、面白い企画でした。面白く作られたハッカソンで。こういうハッカソンはなかなかないですね」。

 「AIのスコア、精度だけでなく、実業務を意識した定性的な側面も重視するハッカソンでした。進捗報告を行ったり、プロセスも評価されたりと、まさに実際のビジネス現場の再現でした。そこは混在チームの方が真価を発揮しやすいと感じました。精度をどんどん報告していくことも、実際のお客様との間ですることです。75点でも報告して、その先をどうするか相談します。そういうやり方がちゃんと埋め込まれています。実際のビジネスの現場でも役立つスキルを磨けたと思います」などの意見が印象深かった。次回は参加してみてはいかがだろうか。

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