
「妥協のないミッドレンジストレージ」とデル テクノロジーズがうたうのが「Dell EMC Unity XT」シリーズだ。ミッドレンジのストレージでありながらも、高性能でクラウド環境との相性もいい。どのような技術で実現しているか、デル テクノロジーズ アジア太平洋地域 ミッドレンジストレージ担当CTO Robert Stevanoski氏が解説する。
新シリーズはダブルソケットでCPU増強 NVMeにも対応済み
2019年5月、デル テクノロジーズは新しい「Dell EMC Unity XT」シリーズを発表した。同社 アジア太平洋地域 ミッドレンジストレージ担当CTO Robert Stevanoski氏は「ミッドレンジストレージの最先端ポートフォリオは全く妥協のないストレージです」と胸を張る。

言うまでもなく、ビジネスのデジタル化を進めていくにはデータ活用が不可欠だ。そのなかでデータをシンプルに扱えて、運用の自動化を促進し、かつ重要な資産とも言えるデータをセキュアに扱うことが求められている。こうした時代要請を背景に新しいXTシリーズが設計されている。Stevanoski氏は「データを十分に活用して皆さまのビジネスを高められるよう、ITの力を引き出していこうと考えています」と話す。
技術的な側面から見ると、新しいXTシリーズでは従来モデルと比較して最大2倍となる性能強化、最大1/5のデータ効率性、マルチクラウド対応がポイントとなる。長期的に利用できるよう設計しており、NVMeにも対応済みだ。
新シリーズには8つのモデルがある。Unity 380、380F、480、480F、680、680F、880、880Fとあるように、4つのタイプにそれぞれハイブリッドモデルとオールフラッシュモデル(末尾にFがつくもの)がある。シャーシが変わり、見た目が少し一新された。新シリーズの特徴としてStevanoski氏は「ファームウェアの性能が格段に向上し、CPU数が増えています」と強調する。

従前モデルだと1つのソケットにつき1CPUとなっていたところ、新モデルだと倍のデュアルソケットとなり、1ソケットあたり2CPUになった。メモリも1システムあたり50%増強されている。ハードウェア増強に加え、付加価値の高いソフトウェアも包括的に実装し改善が加えられているのも特徴だ。例えば従前モデルだと、ローエンドモデルでは重複排除が利用できなかったところ、新シリーズでは全てのモデルで重複排除が利用できる。
「実際にご覧にいれましょう」とStevanoski氏は実機の背面を提示した。どのモデルも2Uで、コントローラが2つ。480/480Fから880/880Fでは、それぞれのコントローラにCPUがデュアルソケットになっている。通信増設用のMezzanineカードを4ポート搭載しできるため、通信は最大で25GbEまで対応可能だ。ほかにもバックエンドには12Gb SAS、フロントエンドにはイーサネットや光ファイバーにも対応している。380/380Fでは従前モデルと比較してメモリ拡張やIOモジュールの選択肢が広がったことが挙げられる。

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加山 恵美(カヤマ エミ)
EnterpriseZine/Security Online キュレーターフリーランスライター。茨城大学理学部卒。金融機関のシステム子会社でシステムエンジニアを経験した後にIT系のライターとして独立。エンジニア視点で記事を提供していきたい。EnterpriseZine/DB Online の取材・記事も担当しています。Webサイト:https://emiekayama.net
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