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そのIT投資、“最適”と断言できますか?DX推進担うCIO/CDOの名参謀ツールApptio日本上陸

edited by Operation Online   2020/05/28 10:00

IT投資はいまだExcelで管理されていることが多いという事実

 成塚氏は「企業におけるIT組織は、DXなどを推進するために最も大きなハードルとして4割以上の方が資金不足を理由に挙げています(Apptio調べ)。ではなぜ、資金不足に陥るのでしょうか? それは大きく2つの理由があります。1つはCEOも含め、経営層がIT投資に対して全容を把握できていないこと。もう1つは前者と対ですが、IT部門が経営層や会社全体に対して適切な説明を行いづらいことがあります」と話す。

 「その結果、何かあった時のためにとIT部門の多くは自分たちの予算を11%〜15%、不要不急の予算として見積もってしまうデータもあります。これでは変革を目指す投資への配分はできません」。

 例えば、今回のような新型コロナウイルス(COVID-19)による経済社会の不確実性が増すと、経営層はコストにシビアになる。このとき、仮にIT投資を一律20%削減すると決定しまった場合、経営面で課題が生じることもある。

 「本当に大切なのは、不要なものを削減し、必要なものは残し、変革に必要な新しい投資も行うことです」と成塚氏が話すように、冷静にROI(費用対効果)を見ていく目線が本来求められる。しかし、IT部門もこうしたことを見越して予算に遊びをもたせてしまうから、平時は経営層が求めるような投資ができないケースも。この経営層とIT部門の橋渡しを行い、全体を管理し、投資を実行できるCIOの存在はますます求められてくる。

 ガートナーは、9割のIT部門が経営トップからビジネスの拡大に寄与していないとみられているという衝撃的なサーベイを2019年10月に発表した(※)。一方で、同年11月には2023年までに日本のIT支出は年平均1.9%増で推移し、29兆円に達するとも予測している。投資は増えているのに、ITを経営活用できていない会社の姿が浮き彫りになってしまっている。

 「全ての会社がテクノロジーを活用しなくてはいけない現代では、自社のIT投資がどのように適切に行われているかをリアルタイムに把握していく必要があります。そしてそれを経営に活かしていくことで、DXが推進できるのではないでしょうか」(成塚氏)。

 成塚氏は、Apptioの社長就任前の日本マイクロソフト時代から、IT部門の人たちと接してきて、悩みが多いことを感じていたという。「例えば、今でも多くの企業がIT投資の管理などをExcelでされています。さらなる業務効率化を目指し、IT部門が適切な運用と変革への投資をしていくためには、ツールが圧倒的に不足してきました」。


著者プロフィール

  • 中村 祐介(ナカムラ ユウスケ)

    株式会社エヌプラス代表取締役 デジタル領域のビジネス開発とコミュニケーションプランニング、コンサルテーション、メディア開発が専門。クライアントはグローバル企業から自治体まで多岐にわたる。IoTも含むデジタルトランスフォーメーション(DX)分野、スマートシティ関連に詳しい。企業の人事研修などの開発・実施も行うほか、一般社団法人おにぎり協会、一般社団法人日本編集部の代表理事として、日本の食や観光に関する事業プランニングやディレクションも行う。

  • 押久保 剛(編集部)(オシクボ タケシ)

    メディア部門 メディア編集部 部長/統括編集長 兼 EnterpriseZine編集長 1978年生まれ。立教大学社会学部社会学科を卒業後、2002年に翔泳社へ入社。広告営業、書籍編集・制作を経て、『MarkeZine(マーケジン)』の立ち上げに参画。2006年5月のサイトオープン以降、MarkeZineの企画・運営を一貫して担当。2011年4月(当時32歳)にMarkeZineの3代目編集長となり、2015年4月からは第2メディア編集部 部長/MarkeZine編集長/マーケティング広報課課長を兼任。2019年4月よりメディア部門 メディア編集部 部長/統括編集長に就任。9月よりEnterpriseZine編集長も兼任。各メディア編集長と連携し、翔泳社が運営する全メディアの価値向上を図っている。

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