ライフサイクルという考え方
ビジネスプロセスを継続的に改善するためには、まず何らかの方法で実行すべきビジネスプロセスを記述(定義)する必要があります。そして定義したビジネスプロセスを周知(実装)し、ビジネスプロセスを実行に移します。その上で、実行中のプロセスに問題がないかをチェックしたり、問題の発生しそうな予兆を検出(監視)したりします。そして、問題が発生した場合にはその問題を解決するために、また、問題の予兆を検出した場合には問題の発生に先駆けて、ビジネスプロセスを改善していきます。このためには、ビジネスプロセスの状況を日々監視し、問題発生の予兆がないかどうかを確認する必要があります。しかも、ビジネスプロセス マネジメントでは、ビジネスプロセスを一度改善して終わるのではなく、ビジネス環境の変化に対応するために継続してビジネスプロセスを改善していきます。
このため、ビジネスプロセス マネジメントでは、ビジネスプロセスの定義、実装、実行、監視というフェーズからなるサイクルを繰り返します。このサイクルをビジネスプロセスのライフサイクルと呼び、ビジネスプロセス マネジメントではビジネスプロセスのライフサイクルを繰り返すことによって、ビジネスプロセスを継続的に改善していきます(図1)。
ライフサイクルとITインフラストラクチャ
ビジネスプロセスのライフサイクルをサポートするためには、定義や分析のためのツール、ビジネスプロセスの状況を監視する仕組みなども必要です。このため、ビジネスプロセス マネジメントのためのITインフラストラクチャには
- ビジネスプロセスを定義するためのツール
- ビジネスプロセスを実装するためのツール
- ビジネスプロセスを実行するための実行環境
- ビジネスプロセスを監視するための仕組み
などが含まれます。