Rubrik Complete Editionで価格のハードルを下げる
このように従来製品に比べ高い操作性があり、その上でランサムウェア対策、クラウドデータマネジメント機能の標準搭載など多くの優位性があるルーブリックだが、弱点はないのだろうか。
「これまでルーブリックを提案する際に、残念ながらお断りされる理由で一番多いのが価格でした」と小幡氏は述べる。機能も豊富で操作性も高い点が評価されても、導入する際のコスト面で顧客と折り合いがつかないことがあるという。
ルーブリックは既に米国ではバックアップ、データ保護市場でリーダー企業であり、日本における認知度も上がっている。そのためノックスから提案するだけでなく、顧客からの引き合いも増えている。しかし商談が進むと、価格面から導入を躊躇するケースがある。
そこでノックスではルーブリック社とも協議し、2020年11月からキャンペーンを実施している。バックアップ対象容量が30テラバイト、および60テラバイトの「Rubrik Complete r6404/r6408」2機種を用いた「Rubrik Complete Edition」を、6,980,000円から提供しているのだ。
従来のバックアップシステムでは、バックアップツール、バックアップサーバー、バックアップディスクなど個々に準備が必要なことに比べても、「Rubrik Complete Edition」は非常にお得なキャンペーンモデルとして提供している。
これらを利用することで、中堅、中小企業でもルーブリックを導入しやすい価格で提案できるようになったという。確実なデータの保護、ランサムウェア対策などは、企業規模の大小に関わらず必要とされている。これらを、極力運用負荷を小さくして実現できるルーブリックは、価格のハードルさえ下がれば高いスキルを持つ運用管理技術者をなかなか確保できない中堅、中小企業にむしろ最適なソリューションと言えるだろう。
ノックスとしては、今回のキャンペーンも活用し、ルーブリックの市場を広げる提案を積極的に展開していく。「確実なバックアップ、ランサムウェア対策を実現するだけでなく、これからはルーブリックでデータを管理し、生かす提案もしていきます。今後は企業が利用しているあらゆるデータを保護するだけでなく、それらのデータを活用しながら、企業のデジタルトランスフォーメーションにつなげていきます」と小幡氏。
ノックスは顧客の状況をしっかりとヒアリングし、ルーブリックを含むいくつものソリューションから顧客の要望や将来性に合わせた提案をしていく。