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「DXはバズワード。本質はビジネストランスフォーメーション」武闘派CIO友岡賢二×福田康隆

  2020/12/11 09:00

 エレベーター・エスカレーターのフジテック株式会社(以下、フジテック)は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて在宅勤務への切り替えを行った。在宅勤務にあたってはIT環境の整備が欠かせない。製造業において迅速に在宅勤務へシフトを可能にしたのは、その辣腕ぶりから武闘派CIOとも呼ばれる同社CIO友岡賢二氏だ。同氏にCIOとしての姿勢、そしてDXについてを福田康隆氏が聞いた。

コードをアップデートすることは、ビジネスをアップデートするのと同じ

福田康隆氏(以下、福田氏):友岡さんは武闘派CIOとして有名ですが、どのようなご経験を基に今のようなスタイルになられたのでしょうか? 私自身は1996年に日本オラクルに新卒で入社し、2014年にマルケトの日本法人の代表取締役社長を経て、現在は外資系SaaSベンダーの日本進出を支援するジャパンクラウドの代表を務めています。企業に導入していただくことが前提のビジネスなので、事業会社で辣腕を振るい続ける友岡さんのお話をぜひお伺いしたいと思っていました。

友岡賢二氏(以下、友岡氏):最初のキャリアは松下電器産業(現パナソニック)です。1989年入社で、当時は創業者(松下幸之助氏)もいらっしゃり、今のような大企業というよりはメガベンチャーの雰囲気をまだ持っていましたね。当時はソニーと比べられがちでしたが、ソニーはプロダクトでイノベーションを起こし、松下電器産業はビジネスオペレーションでイノベーションを起こしてきた会社です。同じ電機メーカーでもその成長の源泉は大きく異なり、私はビジネスオペレーションのイノベーションに興味があったので同社へ入社しました。

フジテック CIO 友岡賢二氏(写真左)ジャパン・クラウドのパートナーおよびジャパン・クラウド・コンサルティング社長の福田 康隆氏(写真右)
フジテック CIO 友岡賢二氏(写真左)
ジャパン・クラウドのパートナーおよびジャパン・クラウド・コンサルティング社長の福田 康隆氏(写真右)

友岡賢二氏プロフィール

1989年松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)入社。独英米に計12年間駐在。株式会社ファーストリテイリング 業務情報システム部 部長を経て、2014年フジテック株式会社入社。一貫して日本企業のグローバル化を支えるIT構築に従事。早稲田大学商学部卒業。

福田氏:当初から電機メーカーにご興味があったのですか?

友岡氏:いえ、どちらかというと創業者が経営に参画しており、かつ自力でグローバルビジネスを展開している企業に入社したいと考えていて、当時日本ではそれが自動車業界と電機業界だったんですね。

福田氏:入社してビジネスのオペレーションを行うようになったのですか?

友岡氏:それが入社したらエンジニアになれといわれて。数学と英語が得意だったからでしょうが。最初は戸惑いながら1500本くらいのCOBOLのプログラムをチェックして改善したりしていました。エンジニアとして出来は良くなかったと思いますが、膨大なコードを見ていくうちにビジネスプロセスとITの関係が見えてきたことが私の将来を変えました。

福田氏:ビジネスプロセスとITの関係。

友岡氏:はい。結局、ビジネスはコードで書かれており、それをコンピューターが実行しているということです。つまり、ビジネスをアップデートするためには、コードをアップデートする必要がある。そして、まだコード化されていない部分をコード化していけば、ビジネスだけでなく、社会全体をアップデートすることになるのではないかと。知的好奇心が刺激されたことは、今でも覚えています。


著者プロフィール

  • 福田 康隆(フクダ ヤスタカ)

    1972年生まれ。早稲田大学卒業後、日本オラクルに入社。2001年に米オラクル本社に出向。2004年、米セールスフォース・ドットコムに転職。翌年、同社日本法人に移り、以後9年間にわたり、日本市場における成長を牽引する。専務執行役員兼シニアバイスプレジデントを務めた後、2014年、マルケト入社と同時に代表取締役社長に、2017年10月同社代表取締役社長 兼 アジア太平洋日本地域担当プレジデントに就任。マルケトがアドビ システムズに買収されたことにより、2019年3月、アドビ システムズ専務執行役員 マルケト事業統括に就任。2020年1月より、ジャパン・クラウドのパートナーおよびジャパン・クラウド・コンサルティング株式会社の代表取締役社長に就任。ハーバード・ビジネススクール General Management Program修了。著書に 『THE MODEL マーケティング・インサイドセールス・営業・カスタマーサクセスの共業プロセス』(翔泳社、2019年)。

  • 中村 祐介(ナカムラ ユウスケ)

    株式会社エヌプラス代表取締役 デジタル領域のビジネス開発とコミュニケーションプランニング、コンサルテーション、メディア開発が専門。クライアントはグローバル企業から自治体まで多岐にわたる。IoTも含むデジタルトランスフォーメーション(DX)分野、スマートシティ関連に詳しい。企業の人事研修などの開発・実施も行うほか、一般社団法人おにぎり協会、一般社団法人日本編集部の代表理事として、日本の食や観光に関する事業プランニングやディレクションも行う。

  • EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)

    「EnterpriseZine」(エンタープライズジン)は、翔泳社が運営する企業のIT活用とビジネス成長を支援するITリーダー向け専門メディアです。データテクノロジー/情報セキュリティの最新動向を中心に、企業ITに関する多様な情報をお届けしています。

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