楽天モバイルと富士通は、グローバル展開を見据えたO-RANの技術仕様に準拠したOpen RANソリューションの共同開発に関して、覚書を締結した。
本合意に基づき、両社は、楽天モバイルが開発する完全仮想化されたクラウドネイティブなモバイルネットワークプラットフォームである「Rakuten Communications Platform」(以下「RCP」)へ、富士通が提供するO-RAN仕様の4Gおよび5G用無線装置(以下「RU」)のインテグレーションを実施するという。また、Open RANソリューションのグローバル展開を目指すとともに、市場をリードするイノベーションの創出を推進していくとしている。
楽天モバイルの「RCP」は、クラウドネイティブでソフトウェア中心かつOpen RANベースのプラットフォーム。クラウドや仮想化、オープン化の力を活用することで、通信事業者の5GとOpen RANの導入を加速させるとしている。楽天モバイルは、富士通との協働により、高品質な4Gおよび5G用RUのRANポートフォリオを「RCP」に拡充するという。
さらに富士通は、楽天モバイルの日本国内のモバイルネットワーク構築において、マルチベンダー環境下の相互接続確認を含む様々な評価試験やハードウェア品質検証試験などのサービスを提供。既に「RCP」の開発における品質確保にも貢献しており、本合意を通して、楽天モバイルとの取り組みをさらに強化していくとしている。
楽天モバイル代表取締役副社長兼CTO(最高技術責任者)のタレック・アミン氏は、「世界中の通信事業者や企業に『RCP』を紹介している中で、オープンで仮想化されたRANをベースとした4Gおよび5G NR(New Radio)向けの高性能、高コスト効率、高品質なRUに対する需要が高まっています。高い競争力を持つコスト構造と日本品質による差別化戦略を取り、当社と富士通はお客様へ付加価値を提供できるよう協働していきます」と述べている。
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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