社員自らデータに基づく意思決定をしている
──はじめに黒崎様、鷹雄様の役割をお教えください。
黒崎優太氏(以下、黒崎氏):サイバーエージェントでは、メディア・広告・ゲームと三つの事業を展開しており、私は2015年に入社し広告配信プラットフォームの開発を担当していました。現在は、AI事業部で小売企業のDXをサポートするプロダクトを開発していて、その中でデータ基盤の開発を担当しています。
鷹雄健氏(以下、鷹雄氏):私は全社システム本部というサイバーエージェント全体の情報システム部門でデータ統括責任者を務めており、データを収集、活用したい部門をサポートしています。弊社では数千人がデータ分析のためにTableauを使っているのですが、そのためのサーバー運用やSnowflakeでのデータ収集・活用のための基盤を担当しています。
──今回、Snowflakeより、データドリブンビジネスを体現している企業に与えられる最上位の賞「DATA DRIVER OF THE YEAR」を受賞されました。率直な感想や、データ活用の状況をお聞かせください。
黒崎氏:Snowflakeを本格的に使い始めたのが2020年なので、まだ1年経ったばかりです。そのため、最上位の賞を受賞できたことに驚いていますし、やはり嬉しいですね。
鷹雄氏:弊社では、3年ほど前からデータを活用するために蓄積しています。しかし、データが色々なところに散在してしまい、どう活用していいかわからない状態でした。そこで2年前にSnowflakeを導入、それ以来データを活用しやすくなったと感じています。
たとえば、社内のほとんどのメンバーがTableauなどでデータを参照して行動するようになりました。グループ企業もあわせると1万人いるのですが、そのうち3,000⼈以上がTableauを使っています。
黒崎氏:組織としてデータドリブンを実現できている要因には、広告代理店としてアドテクノロジーを追求してきたという側面も大きいです。サイバーエージェントでは10年以上前から広告配信のシステムを作っているのですが、システムを適切に運用してターゲットに届けなければなりませんし、競合とも戦っていかなければなりません。そのため、比較的早い時期からデータ活用に対する意識はありました。AI Labという研究開発のための組織も2016年1⽉に立ち上げ、デジタルマーケティングを推進してきましたので、元々会社全体にデータ活用の文化が広がっていたと感じています。