SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

Data Tech 2022

2022年12月8日(木)10:00~15:50

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

EnterpriseZine Press

アドビが提唱する「パーソナライゼーション2.0」とは何か

Adobe Summit 2022のアーカイブ視聴の「みどころ」

 今年3回目のオンライン開催となったAdobe Summitは、開催終了後もオンラインでアーカイブ視聴ができる。数多いセッションの中からのお薦めセッションと見どころを、アドビの安西敬介氏、橋本翔氏によるガイダンス動画「Insights from Adobe Summit」から紹介する。

 Adobe Summit 2022の今年の全セッション数は295ある。今回も目玉セッションの多くはアーカイブで公開されている。カスタマー・エクスペリエンス(顧客体験)を中心に、数多くのセッションがあり、主要なものは日本語での字幕もある。しかし、グローバル企業の事例などは、「日本のITの現場から見ると、3年から5年の先をいっている」(橋本氏)ため、企業のIT担当者にとっては、ややイメージが摑みづらいかもしれない。まずはキーノートや事例のセッションを見るための、安西氏、橋本氏によるガイダンス動画「Insights from Adobe Summit」が参考になる。以下にその内容のダイジェストとなる。

(左より)アドビ株式会社 DXマーケティング&セールスデベロップメント本部 松井 真理子氏/
デジタルエクスペリエンス事業本部 ソリューションコンサルティング部 マネージャー 兼 エバンジェリスト 安西 敬介氏/
プロフェッショナルサービス事業本部 エクスペリエンスビジネスパフォーマンス部 プリンシパルビジネスコンサルタント マーケティングマネージャー 橋本 翔氏

拡張されたパーソナライズの考え方

 アドビがAdobe Analyticsの分析に基づき公開している「Adobe Digital Economy Index」のデータによると、2022年に米国の消費者がオンラインで費やした金額は、1兆ドルにおよびEコマースの新記録となった。日本国内でも、ECの取引は、全体の21.7%(経済産業省)、2021年のインターネット広告費は4マス(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)の合計を超える結果になった(電通調査)。

 さらにコロナ禍が一定の落ち着きを見せた後でも、オンラインでの購入を続け、オンラインと店舗を組み合わせて購入するという顧客行動の変化がある。米国では、オンライン注文した商品を、店舗の駐車場で受け取るカーブサイトピックアップが近年急速に普及したことが、その一例だ。

 こうしたデジタルが中心となる経済の中では、顧客、消費者を「層」としてではなく一人ひとりの個人として理解する「パーソナライズ」が重要となることは、これまでも語られてきた。しかし、パーソナライズとは何か、どのように実現するのかについては、漠然としか語られてこなかった。さらに近年では、プライバシー重視の流れもあり、パーソナライズの考えを再検討する必要も生じた。そこで、アドビは「​​Personalization at scale」(拡張されたパーソナライズ)というトピックを提示した。

 まずパーソナライズとは、「関係性の高いコンテンツ」(顧客ごとに必要としている情報を想定し情報に緩急を付けること)、そして「手間を減らす」(既に分かっている手続きや手順などをより簡便にできるようにする)ことだ。

 さらに今後、必要となるのは顧客の行動のタイミングにすぐに対応すること(リアルタイム)、オンラインや店舗、スマホなどのデバイスを跨いでも⼀貫したコミュニケーションが継続すること(一貫性)、顧客の属性だけでなく興味や背景を理解すること(興味)、顧客のプライバシーに配慮したコミュニケーション(プライバシー)などの要件だ。

 今回のキーノートでは、CEOのシャンタヌ・ナラヤン氏、アニール・チャクラバーシー氏のキーノートでは、このポイントを踏まえて視聴すると理解が深まるだろう。

 [画像クリックで拡大]

事例セッションを読み解く鍵は「4R」

 もうひとつ、今回のAdobe Summitで披露された数多くのグローバルな先進企業の事例を理解するヒントが、顧客体験のためのマーケティングにおける「4R」だ。

 キーノートでナラヤン氏が語った「4R」とは、「Right Contents to the (正しいコンテンツ)Right Customer (正しいヒト)at Right Timing(正しいタイミング)through Right Channel(正しいチャネル)」のことだが、興味深いのは、「Channel」と「Vehicle」と言い換えている点だ。

 これまで、企業と顧客との接点は「チャネル」と称していたが、デジタルの広告やWebだけではなく、実店舗やスマートデバイスなどすべて包括した、顧客にコンテンツを届けていくための「Vehicle=乗り物」とアドビは捉えているようだ。

 これまでのデジタル広告などで語られたパーソナライゼーションは、ユーザーのクッキーなどの識別情報によって個別に設定するものだった。Webやモバイル広告ごとに個別に設定されていたため、それぞれが分断しており、プライバシーへの配慮も不足していた。これからは、物理世界とデジタルをまたぐ大規模なものとなり、一貫性を持つものとなり、顧客行動や高度な予測によるリアルタイムに変化し、かつプライバシーを重視したものとなる。これがアドビの提唱する「Personalization 2.0」となる。

 [画像クリックで拡大]

次のページ
米国屈指のドラッグストアの成功事例を「4R」で理解する

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
EnterpriseZine Press連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

京部康男 (編集部)(キョウベヤスオ)

翔泳社 メディア事業部。同志社大学卒業後、人材採用PR会社に就職後1994年から翔泳社に参加。以後、翔泳社の各種イベントの立ち上げやメディア、書籍、イベントに関わってきた。現在は、嘱託社員の立場でEnterpriseZineをメインに取材・編集・書籍などのコンテンツ制作に携わる。 趣味:アコギ、映画鑑賞。...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/15979 2022/05/19 10:00

Job Board

PR

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

2022年12月8日(木)10:00~15:50

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング