日本オラクルは埼玉県戸田市にある公平病院が、患者の医療・健康データであるパーソナル・ヘルス・レコード(PHR:Personal Health Record)を統合し、オラクルのカスタマー・エクスペリエンス製品群の顧客データ管理、カスタマー・サービスを支援するクラウド・サービスを採用したと発表した。
公平病院は、地域密着型の小規模病院であり、がんと糖尿病領域に軸足を置きつつプライマリ・ケア全般を提供する病院だ。
これまで同病院では、患者のデータを一元的に管理する仕組みがなく、レセプト(診療報酬明細書)コンピューター、健康診断用データ、介護保険システムに加え、紙などに患者データが分散し保存されている状態だったとのこと。
そこで公平病院は、オラクルのクラウド・サービス「Oracle Advertising and Customer Experience(CX)」製品群の「Oracle Service」および「Oracle Sales」とその一つの機能である「Oracle Customer Data Management」を採用。
患者データの統合に加え、窓口や電話から受ける対応履歴を患者に紐づけて一元的に管理し、患者ごとの情報に基づく、きめ細かい対応を可能にするデジタル基盤を構築したという。
これにより、患者から問い合わせがあった際、それぞれのシステムへ個別ログインすることなく、迅速に必要な情報を把握することが可能になるほか、電話やチャット、メールでの問い合わせにも一元的に対応可能とのこと。
また、将来的には患者自身で日々の健康管理などを行える仕組みをWebサイト上で提供する仕組みも構築し、医療に関わる情報を集約して管理するPHRを実現していくとしている。
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