「Oracle Fusion Middleware Summit 2009」が2009年7月17日に東京で開催され、「Oracle Fusion Middleware(OFM) 11g」の概要が紹介された。
最初に登壇した遠藤隆雄氏(取締役 代表執行役 社長 最高経営責任者)は、「今回の発表は、オラクルのミドルウエアの集大成であり過去の買収などの歴史の集大成」と述べ、今回のポイントとして「広範な課題に対応するための製品スイート」「製品・開発面でのBEAとの完全統合」「開発サイクル、サポートといったアプリケーションライフサイクルマネジメント(ALM)」を強調した。
続いて、ミドルウェア担当チーフアーキテクト兼シニア・バイス・プレジデントのテッド ファレル氏が基調講演を行なった。
ファレス氏の講演では「オペレーション効率の向上」「プロセスの最適化」 「エンタープライズ2.0」「セキュリティとリスク管理」の機能強化について紹介された。
特に強調されたのは、コードではなく「メタデータ管理」によって開発者のコーディングの依存度を軽くすること、AJaxなどの開発機能を強化したJDeveloper、特定のバックエンドを必要としないオープンなアプリケーションライフサイクル管理などである。
実際に行なわれたデモでは、DBMS、Java、ESB、BPM、モバイルといった様々な開発を統合的なフレームワークで管理しながら進める様子が示された。
デモでは、最初にSOA(サービス指向アーキテクチャ)の考え方として「現状はアプリケーションがますます分散・複雑化し従来のSOAではガバナンスがきかない」とし、SOAの標準仕様であるSCA(Service Component Architecture)に準拠したコンポジット・エディタ、オープンな接続性を強化したサービスバスなどが紹介された。
続いて、コンポジット・アプリケーションの設計から実装、ランタイムまでの一連の流れで、企業ポータルを構築する様子が紹介された。
基調講演の後のプレス発表では、オラクルの常務執行役員、Fusion Middleware事業統括本部長のヴィヴェック マハジャンは、今回のリリースにあたり、日本でのパートナーの重要性について触れ「今回のリリースにあたり、われわれはBest Of Breedを結集した。日本でのパートナー様との連携をさらに強化し、スキル情報についても積極的に提供していきたい」と語った。