Oracle CloudWorld 2022ではPostgreSQLのマネージドサービスも登場、進化を続けるOCIの姿が明らかに
Oracle CloudWorld 2022レポート #2
Oracle CloudWorld 2022の2日目の基調講演ではOCI(Oracle Cloud Infrastructure)担当のエグゼクティブ・バイスプレジデント クレイ・マグワイク氏が、「What’s New and Next for Oracle Cloud Infrastructure」と題しOCIの現状と今後について語った。
OCIはOracle DatabaseやFusionだけでなくあらゆるワークロードに最適化されている

OCIは順調に拡大しており、既に世界中に40のリージョンがある。投資は続いており、今後もさらに拡大予定だ。成長しているOCIでは、さまざまなワークロードを動かせる。Oracleのクラウドなので、データベースのワークロードに、あるいはOracleのアプリケーション製品のワークロードに最適化されていると思われがちだが、それだけではなく多様なワークロードに最適化されている。
「たとえばトヨタでは、次世代のクルマを設計するためにOCIでハイパフォーマンス・コンピューティングのワークロードを動かしています。他にはナビゲーションのシステムでGEO Spatialのデータベースも動いています」とマグワイク氏、OCIは全てのワークロードに対し、より良い環境となっていると説明する。
OCIでは、機械学習のワークロードもちろん快適に動く。AI、機械学習技術の研究、開発を行うベンチャー企業Adeptでは、OCIベアメタル・コンピュートインスタンスのクラスタ上で、数千のNVIDIA GPUを実行、さらにOCIのネットワーク帯域幅を活用して大規模AIおよび機械学習モデルで高速かつコスト効率が良い学習環境を手に入れている。
ゲストで登場したAdeptの共同創業者兼プロダクトリードのケルシー・ショット氏は、ニューラルネットワークを使い膨大なデータを学習することで、特定のタスク用に構築された機械学習モデルよりも精度の高いモデルが構築できると説明する。
そしてこの学習環境ではOCI、NVIDIAのチームと協力し、今までならできなかったことが実現されている。「OCIのようなインフラストラクチャ・プロバイダーと提携することで、AIで切り開く未来を一緒に作り上げて行くことができます」とショット氏は言う。
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谷川 耕一(タニカワ コウイチ)
EnterpriseZine/DB Online チーフキュレーターかつてAI、エキスパートシステムが流行っていたころに、開発エンジニアとしてIT業界に。その後UNIXの専門雑誌の編集者を経て、外資系ソフトウェアベンダーの製品マーケティング、広告、広報などの業務を経験。現在はフリーランスのITジャーナリスト...
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