データ活用の現状と未来への取り組み
はじめにウイングアーク1st株式会社の執行役員 兼 Data Empowerment事業部長、大澤 重雄氏から「日経コンピュータ顧客満足度調査 2022-2023」のデータ分析・利活用支援ソフト/サービス部門において「信頼性」、「コスト」が評価され、第1位を獲得したことが報告された。
データ活用の現状、取り巻く環境に大澤氏は、『DX白書』を取り上げる。「ビジネスニーズへのシステム対応」に関するグラフからは、データ入手、分析への課題が見て取れる。データマネジメントのアンケート結果からはシステムよりも人材、組織、文化などがボトルネックになって、進んでいない状況が見える。業務で実際にデータ活用するためにはツールの充実だけだは不十分だ。
- どう活用するか
- どのようにデータ収集するか
- そもそもデータ(登録できる)がない
- 誰がやるか、スキルはあるか
上記のポイントに加え、人の問題、文化の問題が解決しないとデータ活用は進まないと大澤氏は強調する。そこでウイングアーク1stでは、ユーザーのデータ活動環境をレベル分けし、見合ったサービスやコンテンツプロダクトを提供する。ヒマラヤ登山でいえばシェルパとして、伴走、登頂を目指して活動するという。
大澤氏はデータを活用できる状態で維持し続ける領域として、データマネジメントを設定し、「Dataring」と名付けているという。そこでデータ活用を具体化するプロダクトが紹介された。
このデータ活用のフローをみると「業務で生成されるデータ」は「システム内で管理されるデータ」と「業務遂行によって生まれた鮮度・解像度の高いデータ」の2種があり、これらを統合し、活用することで「経営」と「現場」の両方を支援するという構造になっている。経営のデータと現場のデータを繋ぎ合わせることによって、より質の高い価値が実現される。