チェック・ポイントは、2023年のサイバーセキュリティ予測を発表した。
発表によれば、2022年の第3四半期、すべての業種に対するサイバー攻撃は2021年比、28%増となったという。同社では、ランサムウェアの悪用や国際紛争を背景とした国家的なハクティビズムの増加によって、サイバー攻撃は今後も世界的に急増し続けると予測している。
また同時に、世界的なサイバーセキュリティ人材の不足は現在の340万人規模からさらに拡大し、各国政府も国民を侵害から守るために新たなサイバー関連の規制を導入すると見られることから、各組織のセキュリティチームは増大するプレッシャーに直面するとのことだ。
同社が今回発表した2023年のサイバーセキュリティ予測は、マルウェアとフィッシング、ハクティビズム、政府による新規制、セキュリティ統合の4項目を挙げている。
なお2023年の日本市場に必要な要素として、同社サイバー・セキュリティ・オフィサーの卯城氏は「セキュリティ統合」の重要性を強調する。
「2023年のサイバーセキュリティで鍵となるのは『集約化』です。コロナ禍をきっかけに人々の働き方は大きく変化し、セキュリティ要件もそれにともない複雑化しています。現在のマルチハイブリッド環境において、多くのCISOやお客様を支援するシステムインテグレータは複数のベンダーにまたがるセキュリティプログラムの構築に苦労していることから、国内でも包括的で単一ソリューションの有効性を検討していくと予測しています。また、ベンダー集約は業界の大きな課題であるセキュリティ人材の不足や対策の品質向上にも有効でしょう」
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