東京大学 松尾研究室発・AIスタートアップのELYZAとマイナビは、2022年5月より共同で実施していた「大規模言語AIを活用した原稿作成に関する実証実験」について、「マイナビバイト」での現場検証の結果、一部の原稿作成業務において、平均30%の業務効率化に成功したことを発表した。
実証実験に利用した大規模言語AI「ELYZA Brain」は、日本語特化の国産大規模言語モデル(LLM)だという。精度・コスト・利用体験(出力スピードなど)・セキュリティのバランスを鑑み、今回のマイナビバイトの要件においては国産LLMの利用が望ましいと考えたとしている。
同実証実験における成果詳細と、今後の期待は以下のとおり。
- マイナビバイトにおける求人原稿の新規作成・書き換えに言語AIを活用
- 現場検証の結果、一部の原稿作成業務において、平均30%の業務効率化の実現に成功。月間で約500~700時間の原稿作成工数の削減を想定
- 言語AI導入により、原稿作成の一部が効率化され、原稿品質の向上や均質化にかけられる時間を創出。採用情報の充実化が可能になる見込み
- 原稿作成速度向上により、申し込みから掲載までの期間短縮につながり、求職者とのマッチング機会損失の低減にも期待
ELYZAは今後、言語AIとグローバルモデルを組み合わせた社会実装を進めていくという。
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