- 連載第1回 「社内のWindows更新処理を集中管理、「WSUS 3.0」とは」
WSUSの構築
WSUSは以前のバージョンでも導入がとても簡単と好評でしたが、3.0はよりシンプルかつ直感的に導入できるようになっています。今回は最も基本的な構成を持つWSUSの導入を、次の5つのステップに分けて紹介します。
- Step 1:WSUSサーバ導入要件を満たすためのコンポーネントを構成する
- Step 2:WSUSサーバを導入する
- Step 3:WSUSサーバを構成する
- Step 4: コンピュータグループを作成する
- Step 5:WSUSクライアントを構成する
なおWSUSサーバはWindows Server 2003(SP1以降)またはWindows Server 2008に導入できますが、今回はWindows Server 2003上に導入するケースを解説します。
Step 1:WSUSサーバ導入要件を満たすためのコンポーネントを構成する
WSUSサーバのインストール前に、事前に導入しておかなければならないコンポーネントが5つあります。
- Windows Installer 3.1以降
- IIS 6.0以降
- Microsoft .NET Framework 2.0
- Microsoft管理コンソール 3.0
- Microsoft Report Viewer 2005再頒布可能パッケージ
ただしWindows Installer 3.1に関しては、Windows Server 2003 SP1以降に標準搭載されているので、インストールを省略できます。
IIS 6.0の導入
最初にIISをインストールします。
- コントロールパネルから[プログラムの追加と削除]を開きます。
- メニューから[Windowsコンポーネントの追加と削除]を選択し、「Windowsコンポーネントウィザード」を起動します。
- コンポーネントの一覧から[アプリケーションサーバー]を選択し、[詳細]ボタンをクリックします。
- [ASP.NET]にチェックを入れます。自動的に、[インターネットインフォメーションサービス(IIS)]および[ネットワークCOM+アクセスの有効化]にもチェックが入ることを確認します。
- [OK]ボタンを何度かクリックし、インストールを開始します。環境によってはインストール中にOSのメディアを求められるので、その場合は指示に従って挿入します。
- インストール完了のメッセージが表示されるので、[完了]ボタンをクリックします。
Microsoft.NET Framework 2.0、Microsoft管理コンソール3.0、Microsoft Report Viewer 2005再頒布可能パッケージの導入
残りの3つのコンポーネントは、いずれもMicrosoftダウンロードセンターから入手できます。32bit(x86)用と64bit(x64)用で異なるモジュールが提供されているものもありますので、注意してダウンロードしてください。
なおOSがWindows Server 2003 R2以降の場合は「Microsoft管理コンソール3.0」が標準インストールされているので、再導入する必要はありません。
- Microsoft.NET Framework Version 2.0再頒布可能パッケージ(x86)
- Microsoft.NET Framework Version 2.0再頒布可能パッケージ(x64)
- Microsoft Report Viewer 2005 SP1再頒布可能パッケージ(完全インストール)
- Windows Server 2003用 Microsoft管理コンソール3.0(KB907265)
- Windows Server 2003 x64 Edition用 Microsoft管理コンソール3.0(KB907265)
ダウンロードしたモジュールのインストールは、使用許諾契約書に同意する以外、いずれもインストールウィザードを次へ進めるだけで完了します。特にインストールする順番などもありませんので、3つすべてを順次インストールしてください。