Domoは、世界における1分あたりのデータ生成量を分析した年次レポート「Data Never Sleeps 11.0」を公開した。同レポートでは、ChatGPTのようなAIモデルの急速な普及の影響を受け、変化するデジタル環境の実態が反映されているという。概要は以下のとおり。
AIブーム
人工知能(AI)はデジタルの世界で大きな波を起こしている。ChatGPTのようなAI主導のプラットフォームは、ユーザーが毎分6,944件のプロンプト(指示や質問)を送信し、仕事、コミュニケーション、創造方法を再構築しているとのこと。一方で、グーグルの検索回数は毎分630万回を超え(1年前の590万回から増加)、ユーザーはこれまでの検索エンジンの習慣を捨てていないとしている。
エンターテインメントを席巻
X(旧Twitter)は、現在毎分36万件のユーザーからの投稿があり、2022年の「Data Never Sleeps 10.0」の34万7,000件から増加した。Spotifyのユーザーは2万4,000時間の音楽を再生し、そのうちテイラー・スウィフトの曲は6万9,444回再生されているという。
Instagramのユーザーは、1分ごとに69万4,000以上のリール(ショート動画)をダイレクトメッセージで送信。世界中で1分間に40年分以上のストリーミング・コンテンツを視聴していることになるという。オンラインプラットフォームが活性化し、活用が高まるにつれ、エンターテインメント業界はこれまでと同じ状態ではいられなくなるだろうと同社はみている。
活気づくデジタル消費の取引
デジタル消費は拡大し続けている。Amazonは毎分45万5,000ドル以上の売上を記録し、デジタル取引アプリのVenmoは、ユーザーが毎分46万3,768ドル相当の支払いを行い、前年比6%増となっている。食品分野では、フードデリバリーサービスDoorDashの利用者の注文総額は12万2,785ドルで、2022年より60%増加。これは、デジタル時代における食品および食品宅配サービスへの依存度の増加(および潜在的なインフレ)を反映しているという。
サイバーセキュリティにおける課題
デジタル活動が激化するにつれ、サイバーセキュリティの脅威も増大しているとのこと。サイバー犯罪者は毎分30件のDDoS攻撃(分散型サービス拒否攻撃)を仕掛けており、個人と企業を守るオンラインのセキュリティ対策の必要性が浮き彫りになっているとしている。
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