サプライチェーン全体の強固なセキュリティを実現する、TeamViewerのOT・IoTリモートアクセス環境とは
なぜ「TeamViewer Tensor」は“堅牢”と“柔軟”を両立できるのか

コロナ禍以降、急速に浸透したリモートアクセスソリューション。その需要は今やリモートワークだけにとどまらず、オフィスや工場に点在する様々なデバイス、設備にまで及んでいる。TeamViewerジャパンの加藤春雄氏は、編集部主催イベント「Security Online Day」にて、『サプライチェーンに偏在するIT/OT/IoTデバイス、迅速・安全・シンプルに一元管理する手法とは』と題した講演を行った。OT・IoTのリモートによるオペレーションが日本でも広がりつつあるが、同時にそれを狙った脅威も深刻化しつつある。TeamViewer ジャパン株式会社のソリューションは、この課題に応えるべくどのようなセキュリティを展開しているのか。講演の内容をレポートする。
TeamViewerはOT・IoTデバイスのリモート保守を実現する
ドイツに本社を置くTeamViewerは、リモートアクセスソリューションで知られるベンダーだ。同社の主力製品は、個人ユーザーおよび中堅・中小企業向けの「TeamViewer Remote(チームビューアー リモート)」と、エンタープライズ用途の機能を充実させた「TeamViewer Tensor(チームビューアー テンサー)」で、PCやスマートフォン、タブレットといったIT機器へのリモートアクセス手段を提供する。
コロナ禍以降、世界中で需要が急増したリモートワーク用途にはもちろんのこと、IT機器の遠隔サポート・保守など、様々な用途でリモートアクセスソリューションのニーズが増えてきている。そうした中、TeamViewerが提供するエンタープライズ向けリモートアクセス製品は、IT機器だけでなく、工場やプラントなどで稼働するOTデバイスや、近年急速に普及が進むIoTデバイスに対するリモートアクセス機能が充実している点が特徴だと加藤氏は説明する。
「OT・IoTデバイスのアフターサービスや保守を遠隔で実施するためのソリューションとして、リモートアクセスソリューションが注目を集めています。リモート保守へ移行することで、保守担当者が作業のために現地に出向くための時間や移動コストを節約できるほか、熟練技術者不足の課題も解決できます」

エンタープライズ向けの機能が充実したTeamViewer Tensorには、OT・IoTデバイスの組み込み(エンベデッド)ソフトウェアへのリモートアクセス機能に特化した「TeamViewer Tensor Embedded」という機能が備わっている。これは、LinuxやAndroidをベースに開発された組み込みソフトウェアに、TeamViewerのクライアントソフトウェアを導入することによって、PCやスマートフォンと同等のリモートアクセス環境を提供するというもの。

この仕組みを導入してOT・IoTデバイスのリモート保守を実現することで、先に挙げたような保守・サポートにまつわる課題を解決したり、新たなビジネスモデルを構築したりすることが可能になるという。
「たとえば、イタリアの業務用コーヒーマシンメーカーであるCimbaliグループは、自社製品にTeamViewerのソフトウェアを組み込みました。これにより、世界中の製品ユーザーに対するリモートでのサポートが可能になり、従来は現地に出向いて保守作業を行っていた出張コストを15%削減したほか、技術者の作業効率を最大20%向上させることにも成功しました[1]」
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吉村 哲樹(ヨシムラ テツキ)
早稲田大学政治経済学部卒業後、メーカー系システムインテグレーターにてソフトウェア開発に従事。その後、外資系ソフトウェアベンダーでコンサルタント、IT系Webメディアで編集者を務めた後、現在はフリーライターとして活動中。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:TeamViewerジャパン株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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