キナクシス・ジャパンは、AI搭載サプライチェーン・オーケストレーション・プラットフォーム「Kinaxis Maestro」を発表した。
同プラットフォームは、複数年の戦略的計画からラストマイルの配送まで、サプライチェーン全体にわたって透明性と俊敏性を提供するものだという。同社の主力プラットフォームであるRapidResponseの進化版にあたり、AI技術を取り入れているとしている。
社内外のデータソースを信頼できる情報源に接続する「サプライチェーン・データ・ファブリック」、リアルタイムの洞察・予測・適応型ソリューションを提供する常時稼働の「インテリジェンス・エンジン」、シームレスな「ユーザー・インターフェイス」の3つのレイヤーで構成されており、サプライチェーンの責任者は、どこからでも迅速かつ価値のある意思決定を行うことができるという。
たとえば、著名人による宣伝の影響で新型EVの需要が急増し、部品不足を懸念する自動車メーカーが「在庫切れを防ぐにはどうすればよいか」と尋ねた場合、Maestroの生成AI搭載インテリジェント・アシスタントが、サプライチェーンのベストプラクティスに基づいたガイダンスを即座に提供するため、混乱なくリアルタイムで管理できるとしている。
Maestroの特徴は次のとおり。
- シームレスな同期と俊敏性:サプライチェーンの包括的かつ常時確認できるデジタルビューを取得し、データ、人、プロセスの継続的な同期を確保して、俊敏性を実現
- 様々な課題に対応:スマートなモデリングで将来のシナリオを予測して、情報に基づいた意思決定を迅速に行い、不確実な状況に対処
- 精度、効率、速度のバランスを実現:機械学習、ヒューリスティック、最適化を融合して問題解決を実現し、最先端のサプライチェーンを維持
- 生産性をレベルアップ:AIと予測アルゴリズムを使用して日常的なタスクを自動化し、戦略的な優先事項に集中して生産性を向上
- 従業員がより多くのリソースでより多くの作業を遂行:複雑なタスクを簡素化し、効率性を高めて満足度と達成度を高める直感的なツールでチームを支援
- データのラングリング不要:スキーマ定義を必要とせずに様々なソースからデータを簡単に取り込むことで、価値実現までの時間を短縮。ドラッグアンドドロップするだけで実行可能
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