SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

直近開催のイベントはこちら!

EnterpriseZine編集部ではイベントを随時開催しております

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けの講座「EnterpriseZine Academy」や、すべてのITパーソンに向けた「新エバンジェリスト養成講座」などの講座を企画しています。EnterpriseZine編集部ならではの切り口・企画・講師セレクトで、明日を担うIT人材の育成をミッションに展開しております。

お申し込み受付中!

開発担当者必携!トラブル削減のための原則拾七ヶ条

【拾七】それでもおこってしまったらすみやかに報告を。

第17回

 システムトラブルで記者会見といったニュースが後を絶ちません。昨今、システム停止が経営リスクとなっていますが、どのようなトラブルでも、経営危機を引きおこす可能性を持っているのです。トラブルがおこったときの心構えについて考えます。

システム停止は経営リスク

 今日、システムはどのような企業でも経営の基盤となっています。さらにネットワークの発達によって各企業のシステムは相互につながり、重要な社会基盤を形成するようになりました。銀行のシステムが止まると、お金を振り込むことも、下ろすこともできません。最近エアラインのシステムが止まって、空の交通が大混乱したことも記憶に新しい出来事です(2007年5月27日)。

 システムが止まるということが、経営リスクそのものになってきた結果、今日、多くの企業で、ITガバナンスという言葉がコーポレートガバナンスそのものと認識され始めています。

 このような時代にあって、品質の高い、安全性と信頼性にとんだシステムを作ることは、もとより当然の責務でありますが、システムという道具が、人間によって作られたものである以上、残念ながら、たとえ“6シグマ”のレベルで品質を保証しても、欠陥をゼロには出来ないのであります。

 突然、思いも寄らないタイミングで、寝耳に水のシステムトラブルで記者会見…などということがおこっても不思議ではありません。その時、社長さんが「聞いていない」「俺は寝ていないのだ」といった対応をしてしまったら…恥ずかしいことですね。原因がシステムトラブルにあるということであっても、システムトラブルによって発生したお客様の損害は、そのシステムを使って商売をしている企業の経営責任そのものです(※)。おこってしまったら、被害を最小に防ぐためのアクションを適切にタイムリーにおこさなければならないのです。

※企業の経営責任とトラブルそのもの責任は別物

 もちろん、システムトラブルに係る原因とその責任については、別途きちんと追及されなくてはならないことはいうまでもありません。

次のページ
トラブルで発生するビジネス上の影響を考えよう

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
開発担当者必携!トラブル削減のための原則拾七ヶ条連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

菊島 靖弘(キクシマ ヤスヒロ)

独立行政法人 情報処理推進機構 ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC) リサーチフェロー。1975年東京海上火災保険に入社。以来30年間、損害保険、生命保険、確定拠出年金といった業務システムの開発に携わった他、東京海上日動システムズ取締役品質管理部長として、トラブル削減や、開発品質管理の向上を実...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

EnterpriseZine(エンタープライズジン)
https://enterprisezine.jp/article/detail/199 2007/10/26 12:00

Job Board

AD

おすすめ

アクセスランキング

アクセスランキング

イベント

EnterpriseZine(エンタープライズジン)編集部では、情報システム担当、セキュリティ担当の方々向けに、EnterpriseZine Day、Security Online Day、DataTechという、3つのイベントを開催しております。それぞれ編集部独自の切り口で、業界トレンドや最新事例を網羅。最新の動向を知ることができる場として、好評を得ています。

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング