2024年9月11日、LINE WORKSは、Sales Tech事業説明会を開催した。
同社は、2023年4月にLINEのAI事業「LINE CLOVA」を事業継承しており、AIを活用した機能実装を推進している。2024年6月に同社代表取締役社長に就任した島岡岳史氏は、「約2700万人がLINE WORKSとLINEを連携しており、より便利かつ効率的にしてほしいとの要望もいただいている。そこで、Sales Tech事業を立ち上げることで、LINEとのAPI連携による機能強化を図る」と発表した。
Sales Tech領域には多くのプレーヤーがいる中、LINE WORKSでは「BtoCフィールドセールス」の支援から着手。CRMを起点として、LINEとLINE WORKSを用いてデータドリブンに営業効率化を実現させていくという。同社 営業戦略本部 市場開発部 部長 中澤亮介氏は、「たとえば、営業名刺にLINE WORKSのQRコードがあっても、金融情報のような核となる情報を送ることは難しい。顧客側もLINEにPDFを送られても管理が煩雑になりやすいなど、顧客体験(CX)としての離脱ポイントも多い」と語る。
そこで、APIを通じたパートナーによる“リッチメニュー機能”をLINE WORKSに搭載できる機能追加を実施。加えて、SFAとの連携によって顧客情報とLINE WORKS上のデータを結びつけることで、EX(従業員体験)とCXの両面を改善していくとした。将来的には、パートナーによるAPI開発を通じて、オンプレミス環境にあるシステムとの連携も実現していくとのことだ。
既に新機能をトヨタ自動車系列の販売会社が導入しており、販売店のCRMなどのシステムからLINE WORKSを連携することで、点検誘致活動において営業スタッフ1人あたり、月20時間の工数削減につながっているという。
なお、同社はパートナーとの協業によるソリューションアライアンス戦略の下、既にテクノロジーズ社「Circle」、Vymo社「Vymo」と連携。有償APIによる課金モデルとして提供を進めていき、2025年末から2026年度にかけての本格展開を目指すとしている。