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第29回:オムロン グローバル戦略本部 コーポレートシステム推進部 工藤英子さん

大型プロジェクトの士気を維持し続けるコツ

酒井:長期の大規模プロジェクトでは、モチベーションの維持も課題になると思います。特に終わりが見えづらい時期もあると思うのですが、チームの士気を保つために工夫されていることはありますか?

工藤:トップマネジメントの声をきちんとメンバーに届けることを重視しています。実は、このプロジェクトの「終わらない企画フェーズ」では、全体キックオフが一度も開かれなかったのです。そうすると、プロジェクトの目的やビジョンがメンバーによってバラバラになり、各自が自分の利害だけで考えてしまう。結果として、チームが一つの方向を向けない状態に陥りがちですよね。

 そこで全体キックオフを実施し、その後も定期的にコミュニケーションの機会を設けています。重要な意思決定やスコープの変更がある際には必ず全体ミーティングを開催しています。現在は月次ミーティングに加え、トップマネジメントと直接対話できる座談会も実施しています。そこではフラットな関係で、「ここがおかしい」とか「こうした方が良い」といった意見交換ができます。とにかく、「いろんなことが雲の上で決まっていく」ような進め方は避けたいと考えています。

酒井:たしかに、モチベーション維持には、一人ひとりが自分の貢献できることを考えて動ける環境が大切ですよね。

工藤:その通りです。トップマネジメントの皆さんも確かな答えを持っているわけではなく、様々な課題に悩みながら進めています。でも、その目指したい姿や葛藤、IT部門への期待を直接聞けることが、メンバーのモチベーション向上につながっていると実感しています。

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「最初の1人目」になることを楽しんで

酒井:リーダーを目指す女性にアドバイスはありますか?

工藤:「最初の1人目になる」ことを、ぜひ楽しんでほしいと思います。管理職になりたくないという選択も大切な自己主張です。他の誰かと同じようにできていなくてもいい。いろんな人の良いところを見つけて、自分の持っているものとくっつけていって、自分なりの在り方を作っていくことが大事かなと。私も、できる女性リーダーを見て、「あんなふうにできないわ。でも、それでいいかな」と思っています。ただ、迷っている方は、ぜひ周りに相談してほしいですね。

酒井:相談するって勇気がいりますよね。「忙しいのに迷惑じゃないかな」と考えてしまったり。

工藤:私も上司に言われたのですが、「相談されて断る人はいないよ。1on1を依頼されたら、むしろ嬉しい」と。相談することは、相手への信頼を示すことでもあるんです。

酒井:信頼している人にしか相談したいと思わないですもんね。工藤さんは育休から復帰されたばかりとのことですが、仕事と育児の両立はいかがですか?

工藤:果たして両立できているのかな(笑)。ただ、心がけていることが2つあります。まずは、人に頼ることです。実は夫が海外赴任中でほぼワンオペ育児なので、実家やベビーシッターさん、家政婦さん、地域の保健師さんなど、多くの方に助けていただいています。

 もう一つは、自分を甘やかすこと。保育園のお迎えの前にカフェで一杯お茶する時間を作るなど、「完璧にやらなきゃ」という思考を手放して、「仕事も家庭も頑張ってるよ」と、自分を労わることも大切だと思っています。余裕がないと、子どもが食べ物を落としたとき、「なんで落とすの!」と、つい怒っちゃったりしますから。心穏やかに過ごすためにも、「自分に甘く」は大事です。

画像を説明するテキストなくても可
オムロン京都本社にて

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この記事の著者

酒井 真弓(サカイ マユミ)

ノンフィクションライター。アイティメディア(株)で情報システム部を経て、エンタープライズIT領域において年間60ほどのイベントを企画。2018年、フリーに転向。現在は記者、広報、イベント企画、マネージャーとして、行政から民間まで幅広く記事執筆、企画運営に奔走している。日本初となるGoogle C...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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