AIエージェント化するMicrosoft 365とMicrosoft Dynamics 365
さらに、ナデラ氏は「エージェントとは何かを考える時、具体的な権限と役割を持ったチームメートと捉えることが望ましい。私たちも同じように、権限と役割を与えられて仕事をしているはず。エージェントもそれと同じ」と述べ、すぐに利用できる専用エージェントとして、以下の提供を発表した。
- Facilitator Agent:Teamsに追加するもので、会議中の議事録作成、チャットでの重要な情報の要約、参加メンバー間のコラボレーションをサポートする。
- Project Manager Agent;Plannerに追加するもので、新しいプランの立ち上げから、メンバーへのタスク割り当て、タスクの実行、実行状況のモニタリングを担当してくれる。
- Employee Self-Service Agent:一般的な職場のポリシーに関する質問への回答を担当してくれる。加えて、休暇の申請のような人事手続き、新しいデバイスの購入りクエストのようなIT手続きの処理のサポートもしてくれる。
- SharePoint Agent:すべてのSharePointサイトに組み込まれ、ワークフローの中でリアルタイムでの情報提供とナレッジベースからのインサイト提供をサポートしてくれる。
- Interpreter Agent:同じくTemasに追加するもので、会議中のリアルタイム通訳として参加メンバーをサポートする。エージェントに個人の声をシミュレートさせることも可能で、最大9カ国語に対応する。
また、Microsoft Dynamics 365に10以上の自律型エージェントを導入したことを発表した。これらのエージェントは、サプライチェーン最適化からカスタマーサービスの問題解決まで、さまざまなタスクを自律的に実行する。たとえば、Sales Qualification Agentは、システム内のリード情報を精査し、フォローするべき見込み客を特定するものだ。このエージェントは、見込み客のコンテキストに沿ってパーソナライズしたメールの下書きを作ることもできる。ビジネスユーザーが多くのアプリケーションを利用するように、エージェントもDynamics 365以外のパートナーアプリケーションを使えるようにした。Adobe、Cohere、LinkedIn、SAP、ServiceNow、Workdayは、エージェントが接続するコネクターを提供し、エージェントの利用範囲を拡張する。