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携帯動画コンテンツはどこへ向かう?~ソフトバンクモバイルのコンテンツ戦略

ソフトバンクモバイルのコンテンツ戦略

 11月25日に開催されたmobidec2009では、ソフトバンクモバイル株式会社のマーケティング本部副本部長 蓮実一隆氏が登壇。2009年を“インターネットコンテンツ元年”と宣言し、同社が行ってきた、最新のコンテンツ・サービスや、モバイルにおける動画コンテンツの未来像について講演を行った(MarkeZineと共同掲載)。

「かんたん」「付加価値」がサービスの主眼

 ソフトバンクモバイルでは、2008年を携帯電話の“インターネット元年”、そして2009年を“インターネットコンテンツ元年”と掲げてきた。元年にふさわしく、2009年は「かんたん」「付加価値」を主眼にコンテンツサービスを展開してきたという。「かんたん」とは70歳位の人でも利用できること。「付加価値」とはモバイルならではの体験の提供を意味する。

ソフトバンクモバイル株式会社
マーケティング本部副本部長 蓮実一隆氏
ソフトバンクモバイル株式会社マーケティング本部副本部長蓮実一隆

 2009年展開したサービスの代表例は、1月に発表した『選べるかんたん動画』だ。この『選べるかんたん動画』は、さまざまなジャンルの中から自分が気にいったコースを選択すると、動画再生可能なメールが配信されるというもの。お笑い芸人のコンテスト『S-1バトル』のほか、5月からはプロ野球やサッカー、大相撲、K-1といったスポーツの試合結果のニュースの提供も始めている。お笑いもスポーツも誰にでも分かる「かんたん」なコンテンツである。

 『S-1バトル』が持つ携帯電話ならではの付加価値は、「利用者自身が審査員になれること」だと蓮実氏は説明する。つまり、一人一人が一票を持っているということが、携帯を握り締める意味というわけだ。また、スポーツ動画では、一般のスポーツニュースでは物足りないと感じている利用者のニーズを満たすことを付加価値としている。例えば、プロ野球のニュース番組では、どうしても巨人軍など人気球団の情報が多く、ほかの球団のファンにとっては知りたい情報を得られないことも多い。そこで、どのチームも同じボリュームの動画をしっかりと見られるよう企画したという。自分が好きなチームが勝つとメールが届き、その試合結果を思う存分楽しめる。企画当初の予想どおり、テレビでほとんど見られないため、人気のないチームほど高いクリック数を誇るという。

 動画情報をメールで届けるというのも、「かんたん」に見てもらうための施策の1つだ。『選べるかんたん動画』の芸能コースは、TBSの芸能素材を編集して提供しており、国民にとって話題性のあるニュース動画の情報を1ヶ月に1通程度、ユーザーにメールで配信している。

「話題性のある動画はYouTubeで見ることもできますが、私の母親の世代では、YouTubeにアクセスするのは難しいでしょう。そういう人たちが携帯で動画を体験してもらうきっかけになってもらえばいいと思っています」(蓮実氏)

動画コンテンツにおけるテレビとモバイルの違い

 動画サービスで注力しているテーマの1つが“女性”だ。「芸能」や「韓流ドラマ」のほか、2009年後半からは「コスメ」「グルメ」「レシピ」「占い」などの動画もラインアップに加えらた。「グルメ」「レシピ」のコースは日本テレビと提携し、独自の動画を提供している。例えば「コスメ」コースでは、メイクアップアーティスト集団と組み、“目を大きく見せる方法”など、ポイントを絞った短い動画を展開している。

 テレビでも、こうしたタイプの番組は多く見かけられるが、大衆に訴えるためには『毒舌』や『キャラクターが面白い』などの付加価値がなければ、コンテンツとして成立するのは難しい。しかし『選べるかんたん動画』の場合、『コスメの方法を教えて欲しい』というユーザーにだけコンテンツを配信しているので成立する。20年間のテレビ局勤務という経歴を持つ蓮実氏は、こうした大きな違いを痛感しているという。

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当たり前のことをするためのファーストステップ

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この記事の著者

森 英信(モリ ヒデノブ)

就職情報誌やMac雑誌の編集業務、モバイルコンテンツ制作会社勤務を経て、2005年に編集プロダクション業務やWebシステム開発事業を展開する会社・アンジーを創業。編集プロダクション業務においては、IT・HR関連の事例取材に加え、英語での海外スタートアップ取材などを手がける。独自開発のAI文字起こし・...

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