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成果を生み出すためのSalesforce運用

多くのSalesforceユーザーが「パッケージに合わせて業務を変えられない」理由

「The Model」に学ぶプロセス設計の真価

 Salesforce社は自社でのSalesforce活用に強みがあり、その際にどのような形でパッケージ標準の機能を活用しているかというのが最も重要なノウハウになっています。

 日本法人で活用されてきたプロセスモデル「The Model(ザ・モデル)」もその一つです。昨今ではスタートアップ・ベンチャー企業中心にSalesforceの組織設計・プロセス設計はベンチマークとして参考にされるケースも多くあります。

 「The Model」(ザ・モデル)とは、マーケティングから営業、カスタマーサクセスに至るまでの情報を可視化・数値化し、営業効率の最大化を図る、 セールスフォース・ジャパンで活用されてきた営業プロセスモデルです。(リンク先の記事より引用)

 図解してみると、Salesforceの標準機能(データモデルや画面、各種カスタマイズ)が、いかにプロセス全体を支えるように設計されているかが分かります。

 単に商談画面、問い合わせ画面といったそれぞれの機能にも、画面構成や入力項目などきめ細かい工夫がプリセットされていますが、成果につながるプロセスを用意し、それらがより高いレベルで成立するように機能が繋がっていくよう考えられています。

(著者作成) [画像クリックで拡大]

 部分的には「Salesforceは国産の後発製品より使いにくい」といった意見もよく聞きますが、単機能での使い勝手の優劣は、プロセスがデザインできている前提での差別化ポイントに過ぎません。

 想定する事業、組織設計、プロセスモデル、標準のデータモデルや画面といった機能……これらを総合したToBe像をイメージした時に、現状からそこに至るには、どのパッケージがイケているのか?という視点で評価していきたいところです。

 間違っても、各現場部門から収集した現場要求一覧で比較表を用意し、ベンダーや製品を点で評価するべきではありません。それらは点の集まりであり、評価すべき「プロセス」つまり、価値に対する道筋はないからです。

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この記事の著者

佐伯 葉介(サエキヨウスケ)

株式会社ユークリッド代表。SCSK、フレクト、セールスフォース・ジャパンを経て、2019年にリゾルバを創業。2023年にミガロホールディングス(東証プライム)へ売却。著書『成果を生み出すためのSalesforce運用ガイド』(技術評論社)。一般社団法人BizOps協会エキスパート。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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