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世界市場を顧客に変えるグローバルソーシング戦略

これからの技術者は英語が必須!国際市場競争でSIerが生き残るために必要な3つのグローバル化とは?

第3回

前回は、ソフトウェアのオフショア開発の問題点について書きましたが、今回は最終回ですので、もう一度グローバルソーシングに話を戻して、グローバルソーシングを成功させるための方法について述べたいと思います。

グローバルソーシングに必要なものとは?

 グローバルソーシングの概念についてはすでに第1回で説明しましたが、簡単におさらいしておきましょう。グローバルな顧客に製品・サービスを提供するために、世界規模で人材を集めてチームを作り、最適な地域で開発することがグローバルソーシングです。それによって、世界市場で競争力のある製品・サービスを提供できるようになります。

 グローバルソーシングを成功させるために必要な要素はたくさんありますが、その中で最も重要なものは次の3つです。

グローバルソーシングに必要な3つの要素
  • プロセスのグローバル化
  • コミュニケーションのグローバル化
  • 人および文化のグローバル化

 これらは、グローバルソーシングが従来のオフショア開発の延長線上にあるのではなく、全く別の考え方であることを示しています。以下、それぞれの要素について説明します。

1.プロセスのグローバル化

 ソフトウェアの開発効率や品質を向上させるため、開発プロセスというものが存在していることは皆さんもご存知の通りです。従来は各企業がそれぞれ独自のプロセスで開発を行っていましたが、近年は研究に基づいてより洗練されたものが提案されており、アメリカの企業を中心に標準化が進んでいます。

 法律や国際基準のような拘束力こそありませんが、今後グローバルソーシングを進めていくためには、世界で標準化されたプロセスに従うことが非常に重要になってきます。

 世界的に標準化が進んでいる背景には開発ツールの普及が進んでいることも考えられますが、それよりもエンジニアの転職によって洗練されたプロセスが企業の壁を超えて伝わったことの方が大きいでしょう。インドなどの国々からアメリカに渡っていたエンジニアたちが自身の体験を母国に持ち帰ることで、世界中で同じような開発スタイルが用いられるようになったのです。

ツールの普及と人材の移動によって標準化が世界的な流れに
ツールの普及と人材の移動によって標準化が世界的な流れに

 日本国内では、世界標準のプロセスを使用している開発現場ケースは多くありませんが、それを利用するメリットは少なくありません。例えば、プロセスで使われる用語が統一されることは大きなメリットのひとつです。製品のリリース前の社外でのテストを示すための「ベータテスト」という用語は、すでに浸透している用語の例ですが、プロセスを標準に合わせることで、同様な用語を定義しないで使えることになります。

 世界中の優秀なソフトウェアエンジニアの多くは、何らかの形でアメリカの開発プロセスを経験しています。よって、世界中で標準とみなされているプロセスに従ってプロジェクトを進めるようにすれば、人的・時間的なコストを支払って独自のプロセスを浸透させるよりも開発を効率的に進めることができます。

次のページ
2.コミュニケーションのグローバル化

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この記事の著者

竹内 克志(タケウチ カツシ)

リアルコム株式会社 取締役 執行役員CTO(最高技術責任者)日本DECにて8年間アプリケーションエンジニア/プロジェクトリーダーとして勤めた後、インフォミックス日本の立ち上げに参画、日本語化の責任者を務めた。1994年、ロータス・ディベロップメント(日本)に入社。その後Lotus Developme...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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