Databricks(以下、データブリックス)と、OpenAIは、長期的パートナーシップを締結し、OpenAIのモデルがデータブリックスの「データインテリジェンスプラットフォーム」と主力AI製品「Agent Bricks」内でネイティブに提供すると発表した。
同協業により、すべての顧客がクラウドを横断してOpenAIモデルを使えるようになるという。Agent Bricksを活用することで、企業はガバナンスが担保された自社データを活用しながら、OpenAIの最新モデル(GPT-5を含む)で、本番環境に対応したAIアプリケーションやAIエージェントを構築・検証・拡張できるとしている。GPT-5はコーディング、数学、ライティング、推論といった分野で活躍するとのことだ。
今回、データブリックスの顧客は、GPT-5とOpenAIの自然言語処理、推論、複雑な意思決定という利点を活かし、Agent Bricksを用いてガバナンスされたAIエージェントを構築できるという。OpenAIモデルは、企業の自社データが既に存在する場所ですぐに利用でき、追加設定やデータ移動が不要だとしている。
同協業の主なポイント
- 企業の自社データ上で最先端モデルが利用可能:データブリックスの顧客はSQLやAPIを通じて自社データに直接OpenAIモデルを適用できるようになり、大規模な大規模言語モデル(LLM)の実行、データの強化、高品質なカスタムエージェントの安全な構築が可能だという
- 専用の高処理能力:データブリックスの顧客は、最新のOpenAIモデル全体にわたって高い処理能力を利用できるとしている
- Agent Bricksが実現する本番環境対応のAIエージェント:Agent Bricksは、GPT-5やgpt-ossなどのモデルの精度をタスク特化型評価とLLMジャッジで測定し、本番環境に対応したAIエージェントを構築。その後、モデルのチューニングと最適化を行い、高品質かつドメイン特化型の成果を実現するという
- 統合されたガバナンスと組み込みの可観測性:データブリックスの「Unity Catalog」は、エンドツーエンドのガバナンスと責任のあるAI管理を提供し、セキュリティ、アクセス、倫理基準への準拠を支援するとのことだ
- 共同イノベーション:データブリックスとOpenAIの技術担当者は連携し、企業のユースケース向けに、OpenAIモデルを継続的に改善・最適化し、AIワークロードの高性能化と反復開発を実現するという
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EnterpriseZine編集部(エンタープライズジン ヘンシュウブ)
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