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冨永裕子の「エンタープライズIT」アナリシス

生成AIで激変した「検索体験」ゼロクリック時代に求められるSEOからGEOへの転換

アドビが投入する「Adobe LLM Optimizer」

AI由来のトラフィックを可視化 「顧客体験」の転換に追随する

 GEOの目的は、データからインサイトを得て、自社Webサイトを人間にもAIにも影響力の高いものに最適化し、収益を生み出すことだ。Adobe LLM Optimizerでは、大きく「レポーティング」「コンテンツの最適化提案」「提案の実装」という3つの機能を提供する。

>図3:Adobe LLM Optimizerの機能 出典:アドビ株式会社
図3:Adobe LLM Optimizerの機能(出典:アドビ株式会社)
[画像クリックで拡大]

 まず、収集したデータから、ブランドについての言及数、引用数、センチメントを基に算出したビジビリティ(Visibility)スコアを可視化し、トレンドを把握できるようにした。たとえば、新商品の提供開始直後のスコアが振るわない場合、あるいは想定したほど良い反応が得られない場合、継続的に改善を続けることで、時間の経過と共にスコアが上昇することを把握でき、競合ブランドとの比較も画面上で容易に確認可能だ。

 また、“GEOツールらしさ”は、生成AIツール単位でブランドプレゼンスを確認できる設計に表れている。現時点ではChatGPT、Google Gemini、Perplexityの3つに限られるが、対応ツールを増やすことも検討しているという。また、言及数の多いトピックから人気のあるコンテンツの理解を深めることは、これまで以上に重要になる。検索エンジンを利用する人間の情報収集では、トップページやカテゴリページから詳細ページへと遷移するが、AIの場合は詳細ページを直接参照して結果を出力する違いがあるためだ。ページ遷移で顧客を誘導する導線設計よりも、詳細ページを質・量ともに充実させることが顧客エンゲージメントの獲得には重要となる

 さらに、人間によるアクセスと区別するため、AIエージェントによるアクセスは、独立した画面でデータを確認可能だ。AIエージェントがアクセスしたコンテンツのカテゴリやトピック、ツール提供元などを可視化できる。AIエージェントの出自がわかれば、一見するとゼロクリックでも、本来のコンテンツの貢献度が明確になるだろう。生成AIツールの利用増で、「どのメディアにどれだけ投資するのか」を判断するためのアトリビューション分析が難しくなったが、エージェンティックトラフィックが可視化されることで、AIの影響力を加味しての投資判断が可能になる。また、Adobe LLM Optimizerは、「A2A(Agent-to-Agent)」や「MCP(Model Context Protocol)」のような標準プロトコルにも対応しており、パートナーとの連携も可能にした。加えて、Cookie使用への同意や直帰率のような人間のアクセスならではのメトリクスも、リファラルトラフィックの画面で確認できる。

レコメンデーションエンジンが提案してくれる最適化プラン

 データからインサイトを得た後は、最適化のためのアクションを検討したい。Adobe LLM Optimizerでは、レコメンデーションエンジンが「テクニカル最適化」「オンサイト最適化」「オフサイト最適化」の3つの最適化の機会を提案してくれる。テクニカルな提案の例としては、参照先のリンクに誤りがある場合、リンクが切れている場合、サイトマップが最新のものになっていない場合などに、修正対応を知らせてくれることが挙げられる。また、コンテンツに関しては、オンサイト観点では特定の商品についてのFAQ追加、オフサイト観点ではソーシャルメディアでの話題から取り上げるべきトピックの提案などが期待できる。

 アクションの提案が気に入ったら、担当者はすぐに反映したいだろう。そこで提案の実行は、Adobe Experience Managerを利用中の場合、ワンクリックで自動デプロイできる。他社のコンテンツ管理システム製品を導入してWebサイトを運営している場合、外部のパートナーに運用を委託している場合などは、提案内容をコピーして変更を依頼するようなワークフローで対応することになる。

 平嶋氏は、Adobe LLM Optimizerの強みとして、他社のようにサンプリングはせず、CDNログに直接アクセスしてのエージェンティックトラフィック分析が可能である点、ソーシャルメディアや商業メディアへの影響力を加味しての最適化提案が可能である点などを強調していた。顧客体験が会話中心に転換しようとする中、AI由来のトラフィックデータから正しく自社ブランドのプレゼンスを把握することは非常に重要だ。Adobe LLM Optimizerのようなツールは、生成AIツールの利用が進み、方向性を見失っているSEO担当者に新しいインサイトを提供してくれる。

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この記事の著者

冨永 裕子(トミナガ ユウコ)

 IT調査会社(ITR、IDC Japan)で、エンタープライズIT分野におけるソフトウエアの調査プロジェクトを担当する。その傍らITコンサルタントとして、ユーザー企業を対象としたITマネジメント領域を中心としたコンサルティングプロジェクトを経験。現在はフリーランスのITアナリスト兼ITコンサルタン...

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